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長寿対応の保険、来月発売 死亡支給抑え年金手厚く

 日本生命保険は4月から、長寿社会に対応した終身年金保険を発売する。死亡時に支払っていた死亡保険金の支給額をこれまでより抑える一方、生きている間に支払う年金の支給額を手厚くする。少子高齢化で公的年金の給付水準の低下が見込まれ、国の社会保障制度への不安が広がる中、長寿社会を支える切り札として顧客のニーズを取り込みたい考えだ。

     新しい商品は、死亡した際に受け取る死亡保険金の額を、払い込んだ保険料の7割程度に抑え、その分を年金支給に充てる。加入できるのは50〜87歳まで。例えば、50歳の男性が保険料を10年間、毎月約10万円ずつ払い込むと、60歳から毎年約45万円の年金を受け取れる。86歳で元が取れ、99歳まで生きると払い込んだ保険料の約1.5倍の年金が得られる計算だ。年金の受け取りは支給開始から数年間は保障されるが、年金受け取り前でも早死にしてしまうと元本割れのリスクもある。

     もともと終身保険は長生きのリスクに備える商品だったが、超低金利が続いているため、各社とも魅力的な商品を提供しにくい状況だった。ある大手生保では、60歳から年金を受け取り始めると、元本回収に30年程度かかるケースもあるという。

     終身年金を巡っては、生命保険協会も2月に国の補助金を活用した新制度の創設を提言している。同協会の筒井義信会長(日本生命社長)は「寿命がさらに延びることが見込まれる中、低・中所得者が生涯の年金を安定的に確保する制度が必要」と指摘する。

     日本生命の新しい商品については「死ぬまで十分な年金がもらえるなら、消費が上向き、経済にとってもプラス」(大手生保幹部)とみており、同様の保険が各社に広がる可能性がある。【土屋渓】

     【キーワード】終身年金保険

     一定の保険料を払い込むと、死亡するまで一定額の年金を受け続ける保険商品。年金の受け取り前に死亡した場合は、払った保険料全額に一定の利回りを上乗せした死亡保険金が支払われる。生保業界では年金の受取開始時に、受取期間をあらかじめ定める確定年金にするか、死亡するまで受け続ける終身にするかを選択できる商品が主流。超低金利に伴う運用難で長期にわたって一定の利回りを確保するのが難しく、毎年の年金額が確定型より少なくなる傾向にある終身を選択する顧客は1割未満とされる。高齢化が進み、保険会社の支払期間が長期化するリスクが高まっていることもあり、終身を積極的に勧めない会社も多く、販売を中止した生保もある。

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