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線引きなく戸惑い…現金授受で通達、寄付もやめ

円陣での「声出し役」を巡る金銭のやりとり

 プロ野球選手が自チームの公式戦の勝敗に絡んで現金をやりとりしていた問題は、20日に発表したDeNAで全12球団の調査結果が出そろった。円陣での「声出し」を巡って金銭を授受していたのは過半数の7球団にのぼった。自らが参加する試合結果を金銭授受の材料にする行為が横行した実態が浮かび上がったとも言える。

 このほかにも、ノックでミスした選手に罰金を科すなど、さまざまな形での金銭のやりとりが確認され、球界で慣例化していることが明らかになった。日本野球機構(NPB)の調査委員会などでは野球協約には違反しないとしているが、金銭のやりとりへの抵抗感が薄いと言わざるを得ず、「野球賭博の温床になった」とする熊崎勝彦コミッショナーの指摘は当然のものだ。

 ただ、球界関係者からは戸惑いの声も上がっている。昨秋の野球賭博関与問題の発覚を受け、熊崎コミッショナーは今年1月に、野球に関する金銭の授受などを禁じる「コミッショナー通達」を出した。その中で、「賭博か否かを問わず、野球に関して個人間などで金銭の授受をしない」などの点の指導を実施、徹底することを求めたが、この「野球に関して」の範囲がはっきりしない。

 例えば、中日は試合前のシートノックの際にミスをした選手から1回のミスで500円程度の罰金を集め、児童養護施設への寄付に充てていた。確かに野球を入り口にはしているものの、行き着く先は社会的に役立っている。17日のセ・リーグ臨時理事会後、西川和夫球団代表は「施設の寄付は問題だとは思わないけど、通達に広い意味で触れる、触れないの議論はあるだろう」と複雑な心境を述べていたが、結局は翌日に選手会とやめることで合意したという。

 18日のパ・リーグ臨時理事会に出席した日本ハムの成田竜太郎首都圏事業部長は言う。「線引きがあった方がいい。球団によって判断の基準が違うところがあるのでは」。問題が噴出したことを契機に、徹底した議論が必要だ。【平本泰章】

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