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消費増税に疑問…クルーグマン氏が指摘

国際金融経済分析会合の冒頭であいさつをするポール・クルーグマン米ニューヨーク市立大教授(手前)。奥は日銀の黒田東彦総裁=首相官邸で2016年3月22日午後6時58分、竹内紀臣撮影
第3回国際金融経済分析会合を終え、記者の質問に答えるポール・クルーグマン米ニューヨーク市立大学教授=首相官邸で2016年3月22日午後7時42分、竹内紀臣撮影

 政府は22日、首相官邸で第3回の国際金融経済分析会合を開き、ノーベル経済学賞受賞者のポール・クルーグマン・米ニューヨーク市立大教授が来年4月の消費増税に疑問を呈した。安倍晋三首相は景気を見極めつつ、衆院解散も含めてフリーハンドを握る構えだが、政府・与党で増税への賛否の声が交錯し始めた。

 同氏は会合で日本経済について「消費税の問題もある」と指摘した。日銀のマイナス金利は「効果に限界がある」と述べ、財政出動の必要性を強調。その後、記者団に「日本はデフレを脱するスピードに達しておらず、消費税率アップを今やるべきではない」と明言した。16日にはスティグリッツ米コロンビア大教授も増税延期を提言した。

 一方、17日にはジョルゲンソン米ハーバード大教授が首相から「税制改革の具体策」を問われ、「法人税から消費税への移行が必要だ」と述べた。増税論者で知られる同氏に首相が提言を求めたことで、財務省では「予定通り増税する選択肢も残っている」(幹部)との期待が広がった。

 ただ、方向性をあいまいにした議論に、2012年に消費増税を決めた自公民の3党合意の当事者から異論も出ている。自民党の谷垣禎一幹事長は22日の記者会見で消費増税を「既定方針だ」と強調。公明党の山口那津男代表も「経済情勢を理由に先送りする判断には、今のところならないだろう」と語った。

 対照的に、首相の経済ブレーンはアベノミクスの先行きに懸念が強い。浜田宏一内閣官房参与は記者団に「増税で産業の元気がなくなる。首相の英断が必要だ。本当に上げたら選挙には勝てないだろう」とも発言した。

 野党は政局と連動させた消費税論議に反発を強めている。民主党の細野豪志政調会長は22日、「さらに先延ばしするならばアベノミクスの失敗にとどまらず、安倍政権の敗北だ。退陣するのが筋だ」と批判した。【大久保渉】

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