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大川小を震災遺構に 石巻市長、校舎保存発表

大川小を訪れ、被災した校舎の前で遺族の話に耳を傾ける人たち=宮城県石巻市で2016年3月26日午後4時9分、佐々木順一撮影

 東日本大震災の津波で児童74人と教職員10人が犠牲になった宮城県石巻市立大川小学校の被災校舎について、亀山紘(ひろし)市長は26日、震災遺構として建物全体を保存すると発表した。記者会見で亀山市長は「震災の反省、教訓を伝えていくことが最大被災地、石巻市の使命。大災害時に被害を最小限に食い止めるよう、次世代に伝承する役割を担っていく」と保存の意義を説明した。

     北上川の河口から約4キロ上流にある大川小は、川や陸上を遡上(そじょう)した津波に襲われ、児童らは避難途中にのまれた。津波は鉄筋2階建て校舎の2階天井まで達し、2階の教室は床が盛り上がっている。教室と体育館をつなぐ渡り廊下は引き波などが原因で海側にねじれるように倒れるなど、津波の脅威を伝えている。

     「見るのがつらい」と解体を求めてきた遺族に配慮し、周囲に植栽を施し見えにくくするほか、内部の公開方法も住民らと協議する。周辺を追悼の場にふさわしい形で公園として整備する考えも示し、公園整備事業として国の復興交付金を活用できないか協議する。保存のための初期整備費用は6億7000万円、年間の維持管理費は2300万円と試算。亀山市長は「津波の威力と、84人が犠牲になった事実を伝え、防災教育の場としたい」と述べた。

     火災の痕跡を残す旧門脇(かどのわき)小学校の校舎も一部保存する方針を発表した。校舎は石巻湾の約800メートル内陸にあり、当時学校にいた児童や地区住民ら約300人は近くの日和(ひより)山に避難して助かったが、津波で漏れ出した車のガソリンなどが引火して全焼。耐震補強費がかさむことや、周辺に住宅が建設されることから、保存は一部とする。大川小と同様、周囲に植栽を施し、国が周囲に整備する復興祈念公園と連動させる。保存のための初期整備費用は最大7億1000万円と試算しており、国が震災遺構として1自治体に1カ所助成する制度を活用する。【百武信幸】

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