大川小保存決定

「震災の教訓を未来に」遺族への配慮課題

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大川小学校被災校舎=宮城県石巻市で2015年2月、本社機「希望」から山本晋撮影
大川小学校被災校舎=宮城県石巻市で2015年2月、本社機「希望」から山本晋撮影

 84人の命が失われた宮城県石巻市立大川小学校の被災校舎が、東日本大震災の教訓を伝える震災遺構として保存されることが決まった。「見るのがつらい」という遺族感情も強く、保存の賛否を議論できない状態が長く続いたが、妹や級友を亡くした卒業生たちが「未来に語り継ぐため、校舎を残してほしい」と声を上げ、保存への大きな流れを作った。

 「次の世代、未来のために、残すことが大切。私たちにできることは語り継ぐことです」。地元住民で作る「大川地区復興協議会」が昨年3月、住民や遺族を集めて開いた集会。震災当時小学5年〜中学2年の同小卒業生6人が参加者に訴えかけた。自分たちを「チーム大川」と名付けた6人が、地元で保存を訴えたのは、この日が初めて。

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