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「スーチー政権」発足

ティンチョー大統領就任式

 【ネピドー岩佐淳士】ミャンマーの与党、国民民主連盟(NLD)が新大統領に擁立したティンチョー氏(69)が30日、首都ネピドーの国会で就任式に臨んだ。文民大統領は1962年のクーデター以降、54年ぶり。NLD党首のアウンサンスーチー氏(70)は「大統領の上に立つ」と公言しており、実質的な「スーチー政権」だ。新政権は「民意」の後押しを受け、軍人優位の憲法改正や少数民族組織との和平実現などの難題に挑む。

     ティンチョー氏はこの日午前、国会で大統領就任を宣誓した。その後、テインセイン前大統領との面会や夕食会が予定されている。

     NLDは昨年11月の総選挙で政権交代を実現した。ただ、憲法は外国籍の息子2人がいるスーチー氏に大統領の資格を認めていない。このため憲法の一時凍結によるスーチー氏の大統領就任を目指したが、断念。スーチー氏側近のティンチョー氏を「代理」に選んだ。スーチー氏は外相や教育相など4閣僚を兼務する。

     新政権は民主化進展に向け、軍部の政治的特権を認めた憲法の改正や、1948年の独立直後から戦う少数民族武装勢力との和平実現を目指す。しかし、憲法の改正には議会の4分の1を占める軍人議員の支持が必要だ。国軍の賛同を得ずに、軍支配の構図から脱却することはできない。

     少数民族問題でもジレンマを抱える。武装勢力側には国軍への不信感が根強い。一方、国軍は「国家統合」を任務に訴え、政治関与を正当化してきた。内戦が終結する前に、国軍の権限を弱める憲法改正に応じるとは現時点で考えにくい。

     スーチー氏のカリスマに支えられるNLD政権だが、スーチー氏によるトップダウンの党運営を懸念する声も上がり始めた。半世紀にわたり国民が待ち望んだ「変革」の実現には、なお険しい道のりが残されている。

    ◇ミャンマーの民主化◇

     1962年にネウィン将軍が軍事クーデターで政権を掌握し、社会主義独裁体制を築いた。88年、民主化デモの拡大でネウィン政権は崩壊。再び軍事クーデターで軍政に戻った。90年の総選挙でアウンサンスーチー氏が書記長を務めるNLDが圧勝したが、軍政は権限移譲を拒否した。軍政は2003年に民主化に向けた7段階の「ロードマップ」を発表。新憲法を制定し、10年に20年ぶりの総選挙を実施した。11年3月に軍の影響を残す形で民政移管。15年11月の総選挙でNLDが圧勝し、政権交代を決めた。

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