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青函トンネル、貨物に付加料金 農家の収入直撃

青函トンネルを通る新函館北斗発の北海道新幹線=青森県今別町で2016年3月26日午前7時20分、佐々木順一撮影

北海道新幹線の開業に伴い、4月から導入

 北海道新幹線の開業に伴いJR貨物(東京)は4月から、青函トンネルを通過する貨物列車のコンテナに付加料金を導入する。新幹線と共用するトンネルの架線電圧が上がり、新型電気機関車の導入など設備投資を迫られたため。値上げはコンテナ1個当たり1000〜2500円で、年間では約10億円に上る見込み。農産物輸送に利用するホクレン農業協同組合連合会(札幌市)は「農家の収入に影響する」と懸念している。【遠藤修平】

 JR貨物によると、現在の札幌−東京間の基本料金は6万円。青函トンネルを含む約82キロの区間は、新幹線と貨物列車が共用走行。このため架線電圧が変更され、JR貨物は約160億円をかけ新型電気機関車17両を導入し、機関車の専用検査設備を新設した。同社は設備投資の費用を回収するため、2018年度末までの3年間、付加料金を設定することにした。

 青函トンネルは1日平均40本の貨物列車が通過。14年度は計約250万トンの物資が北海道から本州に運ばれた。このうち、タマネギやジャガイモが約3割を占め、砂糖や米、乳製品なども含めると、約5割は農畜産物が占める。

 約70万トンの農産物輸送で貨物列車を利用するホクレンは影響額を年間約1億4000万円と試算。ホクレン広報総合課は「付加料金についてJR貨物から事前の説明はなかった。影響額が大きいので、フェリー輸送への切り替えも検討したい」と話す。

 一方、本州から道内へは書籍や宅配商品など年間約230万トンが運ばれるが、物流大手のヤマト運輸(東京)は「輸送全てを貨物列車に頼っているわけではないので、(付加料金が)大きく影響するとはみていない」としている。

格差解消に逆行

 北海商科大の佐藤馨一教授(地域交通論)は「青函トンネルや新幹線は、北海道と本州の格差を解消するために造られた。新たな料金設定は本末転倒。本来はJR貨物の企業努力で解消すべきものだ」と指摘している。JR貨物は19年度以降の付加料金について、「現時点では未定」と説明している。

青函トンネルの共用走行区間

 北海道新幹線新青森−新函館北斗(約149キロ)のうち、青函トンネルを含む約82キロは全国で初めて新幹線と貨物列車が走行する共用区間となっている。新幹線開業に伴い、架線電圧は従来の在来線用の2万ボルトから新幹線用の2万5000ボルトに引き上げられ、従来の車両は通過できなくなった。

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