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(3)成熟と災厄 テロの苦難に不屈の記者魂(9.11、リーマン・ショック)

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ニューズ・コーポレーションのビル5階のWSJ玄関に置かれた新聞と案内パンフレット。おそらく「紙」を目にすることのできる唯一のエリア
ニューズ・コーポレーションのビル5階のWSJ玄関に置かれた新聞と案内パンフレット。おそらく「紙」を目にすることのできる唯一のエリア

毎日新聞×ウォール・ストリート・ジャーナル提携記念企画

 専門紙から全国紙へと成長していく中で、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙は文芸やスポーツなど幅広いテーマを取り上げるようになった。1970年代になると経済紙としてのアイデンティティーが希薄になったことへの反省が出始めた。こうした低迷から救ったのが、調査報道のマイク・ガートナー、国際報道のピーター・カーンといった腕利きの記者たちの活躍だった。調査報道では1億2000万ドルの保険証券偽造事件、副大統領の汚職、1億ドルのタックス・シェルター詐欺事件などを次々と暴き、国際報道ではベトナム戦争や東パキスタン内乱の現場から迫真のリポートが紙面化されていった。ピーター・カーン記者は後にCEO(最高経営責任者)となり、電子新聞の有料課金モデルを世界で初めて導入し成功させる。

 WSJが突然の災厄に見舞われたのは2001年9月11日。同時多発テロ事件で、世界貿易センタービルに隣接する本社が大きな被害を受けたのだ。

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