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栃木女児殺害

「自白、信用できる」求刑通り無期懲役判決

宇都宮拘置支所を出る、勝又拓哉被告を乗せたと見られる車両=栃木県宇都宮市で2016年4月8日午後2時40分、宮武祐希撮影

宇都宮地裁の裁判員裁判、勝又被告に

 栃木県日光市(旧今市市)で2005年、小学1年の吉田有希ちゃん(当時7歳)を連れ去り殺害したとして、殺人罪に問われた勝又(かつまた)拓哉被告(33)=栃木県鹿沼市=の裁判員裁判で、宇都宮地裁は8日、求刑通り無期懲役を言い渡した。松原里美裁判長は、焦点だった自白調書の信用性について「自白は具体的で迫真性に富み、根幹は客観的事実と矛盾せず信用できる」と述べた。

 被告は捜査段階でいったん連れ去りや殺害を認めたが、供述は変遷を重ねた。公判では無罪を主張しており、弁護側は控訴する。

 松原裁判長は、取り調べの録音・録画について「殺人のことを当初聞かれた時の激しく動揺した様子、気持ちの整理のため時間が欲しいと述べる態度は、事件に無関係の者としては不自然」と信用性を認めた。

 被告の車が自宅と遺棄現場を行き来したとする自動車ナンバー自動読み取り装置(Nシステム)の記録、遺体に付いたネコの毛は被告の飼い猫と矛盾しないとのDNA鑑定結果など、検察側が主張した状況証拠についても検討。「被告が犯人の蓋然(がいぜん)性は相当高いが、犯人と直接結びつけるものではない」としながら、自白調書を重視し有罪を認定した。

 量刑理由について「発覚を逃れるためナイフで何度も刺して惨殺した。身勝手で、あまりに過剰で残虐。地域社会への影響も見過ごせない」と述べた。

 弁護側は公判で、「録画されていない暴力や暴言、利益誘導で犯行を認めさせられた。自白に任意性も信用性もない。状況証拠も犯人と特定できるものではない」と反論していた。

 事件の取り調べの録音・録画は約80時間に上り、このうち検察、弁護側双方が合意した7時間余が公判で再生された。当初、判決は3月31日の予定だったが、裁判官と裁判員の評議が長引いたとみられ、異例の延期となっていた。

 判決によると、勝又被告は05年12月2日午前4時ごろ、茨城県常陸大宮市の林道で有希ちゃんの胸をナイフで複数回刺して失血死させた。今回の無期懲役の判決は、区分審理で有罪とされた商標法違反事件などの部分判決も踏まえ言い渡された。【田中友梨】

栃木小1女児殺害事件

 栃木県日光市(旧今市市)で2005年12月1日午後2時50分ごろ、小学1年の吉田有希ちゃん(当時7歳)が下校途中、友達と別れた後に行方不明となり、翌2日午後2時ごろ、約65キロ離れた茨城県常陸大宮市の山林で遺体で発見された。胸に複数の刺し傷があり、死因は失血死だった。行方不明の現場付近に以前、住んでいた勝又拓哉被告(33)が14年1月、商標法違反容疑で逮捕され、有希ちゃんを殺害したとして同6月3日に殺人容疑で再逮捕された。

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