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熊本地震

一夜明け1.5万人超避難 インフラ被害甚大

地震で倒壊した民家などの建物。左下では、ブルーシートが広げられ、住民が屋外に避難していた=熊本県益城町で2016年4月15日午前7時16分、本社ヘリから矢頭智剛撮影

気象庁「2016年熊本地震」と命名

 熊本県で震度7の揺れを観測した地震は一夜明けた15日、被害の状況が徐々に明らかになった。県などによると、9人が死亡し、784人が負傷、一時1万5000人以上が各地の避難所などに避難した。インフラ被害も甚大で、脱線により運転を見合わせていたJR九州の九州新幹線は終日運休を決めた。余震活動は活発な状態が続いており、気象庁は今後1週間ほどは震度6弱程度の地震が発生する恐れがあるとして注意を呼びかけている。地震の規模を示すマグニチュード(M)は6.5と推定され、気象庁は同日、「2016(平成28)年熊本地震」と命名した。

 犠牲になったのは29歳から94歳の男性4人、女性5人で、うち6人が60歳以上。8人は倒壊した家屋の下敷きになった。9人のうち8人は、震度7の揺れを観測し、被害が集中した益城町(ましきまち)で亡くなり、他の1人は西隣の熊本市で転倒により死亡した。県によると行方不明者に関する情報はない。負傷者のうち52人が重傷だった。この地震で19都府県から警察災害派遣隊が出動し、益城町では倒壊した家屋などから64人を救助したが、8人は死亡した。午前11時現在、1万5000人余りが公民館などで避難を続けている。

 県内では電柱の倒壊や電線の切断も相次いだ。九州電力によると最大で約1万6700戸が停電し、15日午前10時現在も約1万戸が停電している。同社は15日中の完全復旧を目指す。西部ガスは地震の発生直後から2次災害を防ぐため、熊本市内の一部の1123戸(最大時)でガス供給を止めた。ガス漏れの通報は54件に上った。益城町では全域の約1万3400世帯で断水が続いているが復旧の見通しは立っておらず、町水道課は福岡市などに給水車の派遣を要請した。また、国特別史跡の熊本城が大きな被害を受けるなど、観光面への影響も懸念される。

 九州新幹線は、14日夜にJR熊本駅から車両所に向かう際に脱線した回送列車(6両編成)が本線をふさいだままの状態が続き、全線で運転できないでいる。熊本県内を通る在来線も軒並み運休や運転見合わせが続いている。九州道植木−えびのインターチェンジ(IC)間が上下線で通行止めになるなど、道路網も各地で寸断された。

 一方、新幹線の脱線事故では、48の車輪すべてが脱線していたことが国土交通省への取材で分かった。新潟県中越地震や東日本大震災などで新幹線の脱線事故は過去に3件あるが、全車輪脱線は初。国の運輸安全委員会は15日、鉄道事故調査官3人を現地に派遣した。

 国交省とJR九州によると、乗っていたのは運転士1人で、時速約80キロで走行中に激しい揺れを感じ、非常ブレーキで緊急停止させた。一つの車両には左右あわせて8個の車輪があり、6両すべての車輪が進行方向左側に脱線したという。04年10月の新潟県中越地震で、上越新幹線が横揺れでレールから外れた脱線事故を受け、新幹線を運行するJR各社は、レールの内側に「脱線防止ガード」を設置し対策を進めているが、今回の現場にはなかった。【取違剛、川上晃弘、内橋寿明】

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