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父「痛かったね」 娘が家屋倒壊の犠牲に

由実さんの遺体を確認し、涙を流す河添さん夫婦=熊本県益城町で2016年4月16日午前8時43分、和田大典撮影

 14日夜の最初の地震で最も大きな揺れを観測した熊本県益城町ではさらに被害が拡大。倒壊する建物が増え、道路に大きなひびが入り、各所が通行止めになった。

 「『夏には一緒にアイドルのコンサートに行こう』って3日前に約束したばかりだったんです」。深夜の地震が娘の命を奪い去り、母と娘のささやかな約束を踏みつぶした。

 亡くなったのは、益城町の家事手伝い、河添由実さん(28)。16日午前、倒壊した家屋から由実さんが運び出されると、母登志子さん(56)は泣き崩れ、父の敏明さん(61)は「痛かったね」と頭をなでた。

 一家は5人家族。14日夜の地震後は、余震による自宅の倒壊を恐れて家族全員、車中で過ごした。しかし、15日は電気が通り、風呂にも入れた。由実さんは安心したのだろうか、登志子さんの「車で寝よう」との誘いを断り、自宅1階の自分のベッドを選んだ。しかし、地震で家屋は倒壊し、天井が由実さんの頭を直撃。敏明さんは「まさか、あんな揺れが来るとは。まだ結婚もしていないのに」と涙をぬぐった。

 同町の西村正敏さん(88)と美知子さん(82)夫妻は、同居する孫の洋介さん(38)と一緒に、倒壊した自宅の下敷きに。洋介さんは月明かりを頼りに何とか外に出られたが、夫妻は約6時間後に遺体で見つかった。洋介さんは「『痛い、動けない』と言う祖母の姿が見えた」と話し、救出できなかった無念をかみしめた。

 一方、同町の田上信弘さん(60)は妻さつきさん(55)とともに自宅の下敷きに。警察官らが「あと少し頑張って」と声をかける中、救出作業が続けられ、約5時間後に2人とも無事助けられた。救助活動を見守った長男の智士さん(29)は「絶望しかけていたが、無事でよかった」と涙ぐんだ。【佐野格、柿崎誠、岩崎邦宏】

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