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熊本地震

車中泊1人死亡 エコノミー症候群23人搬送

土砂の中から発見した行方不明者を搬送する自衛隊員ら。重機と手作業で数メートルの深さまで掘り下げて発見した=熊本県南阿蘇村河陽で2016年4月19日午前9時32分、丸山博撮影

土砂から遺体、県内の死者45人に

 熊本県を中心に14日から続発している地震で、車内に避難していた熊本市西区の女性(51)がエコノミークラス症候群で死亡した。熊本市が19日発表した。今回の地震での同症候群による死者は初めて。毎日新聞の調べで同症候群の疑いで少なくとも23人が熊本市内の病院に搬送され、複数が重体となっている。一方、熊本県南阿蘇村では19日も行方不明者の捜索が続き、同村河陽(かわよう)の高野台団地の土砂崩れ現場で新たに女性1人が見つかり死亡が確認され、性別不明の1人も見つかった。県内の地震による死者は45人となった。【田畠広景、岩崎邦宏、蓬田正志、高瀬浩平】

 熊本市によると、同じ姿勢を取り続けることで、血液中に血栓(血の塊)ができ肺などの血管に詰まるエコノミークラス症候群で死亡した女性は、18日に自宅で車の中に自主的に避難していた。車を降りた際に倒れ、熊本市の国立病院機構・熊本医療センターに搬送され、典型的なエコノミー症候群と診断された。

 済生会熊本病院(熊本市)でも強い地震があった16日未明から1日たった17日朝以降、同症候群とみられる10人の患者が訪れた。うち2人が心肺停止(1人は回復)となり、3人が重体という。他に患者が搬送されたのは、熊本赤十字病院▽熊本大学付属病院▽熊本中央病院−−など。

 今回の地震では、強い余震が続くことから多くの被災者が車内で避難生活を送っている。揺れがひどかった熊本県益城(ましき)町の県の施設「グランメッセ熊本」駐車場(2200台収容)は、車中泊する被災者の車でほぼ埋まった状態となっている。

 同症候群は同様に車中泊が目立った2004年の新潟県中越地震の際も問題となった。医療機関は同症候群となるのを防ぐため、まめな水分補給や軽い運動を勧めている。

 南阿蘇村の高野台団地では午前7時ごろ、陸上自衛隊が約100人態勢で捜索を再開した。

 高野台団地と同村の「ログ山荘火の鳥」では18日午後、男女2人が見つかり死亡が確認されていた。行方不明は9人だったが、見つかった男女2人のうち、男性は行方不明になっていた香川県東かがわ市の鳥居敬規(たかのり)さん(42)と判明し、県内の不明者は8人となっている。

 南阿蘇村では19日午前6時過ぎの気温が2.6度と冷え込んだ。約200人が避難している村立南阿蘇西小学校は、電気は復旧せず、体育館には暖房器具もない。避難している近くの牟田英樹さん(74)はインスタントコーヒーが入った紙コップで両手を温めながら「寒くて何度もトイレで起きた」と肩をすくめた。

 体育館でジャンパーを頭からかぶり座っていた川崎えり子さん(64)は、寒さで午前3時ごろに目が覚めた。約20年前に脳出血で右半身がまひしており「床は冷えるのでベッドで寝たい」と右足をさすった。

 益城町でも被災者が夜の冷え込みに疲労をにじませる。同町惣領の契約社員、伊達亜矢子さん(46)は駐車場に止めた車の中に避難しており「寒さですぐに目が覚める。避難の長期化に備えてガソリンを消費しないよう暖房はつけていない」と話した。

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