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いらだち募らせる利用者 九州新幹線復旧長期化

 最初の地震発生から4日。熊本駅近くで脱線した九州新幹線を線路に戻す作業が18日、ようやく始まった。一方で高架橋やレールなど設備にも予想を上回る深刻な被害があったことが明らかになった。復旧作業の長期化は必至で、JR九州が当初想定していた大型連休前までの運転再開は絶望的だ。九州の大動脈が断たれ、利用者らはいらだちを募らせている。

 今も余震が続く熊本市のJR熊本駅。18日、東京都大田区のNPO法人理事、羽山義明さん(68)は「回送列車が脱線するなんて、到底考えられない事態。地震対策が果たして十分だったのだろうか」と語った。14日夜、博多経由で熊本に帰省中に最初の地震に遭遇し、JR久留米駅に止まった新幹線の車内で一夜を過ごした。その時の払い戻しのため駅を訪れたという。

 18日夜、博多駅前で知人と待ち合わせていた福岡市の男性会社員(46)も「JR九州は脱線防止対策を安価に済ませようとしたのではないか。地震があるかもしれないと予想できなかったのか。一日も早く復旧してほしい」と話す。男性はゴールデンウイークに家族で行く予定だった鹿児島旅行を諦めたという。

 新幹線の運休中、航空各社は福岡−鹿児島の臨時便を運航しており、福岡空港の臨時便の搭乗手続きカウンターには行列ができた。

 福岡から鹿児島県霧島市の実家に戻る途中の会社員、中筋由貴さん(20)は「ずっと満席でキャンセル待ちしてやっと臨時便が取れた」。長崎市の大学職員、中尾孝広さん(58)は「あれだけの地震があったのだから、再開まで相当な時間がかかるのは仕方ない。被災者のことを考えると行きたいところに行けるだけでもありがたい」と話した。

 JR九州によると、18日は約50人態勢で復旧作業に着手した。油圧ジャッキや車体の転倒防止用資材をクレーンで現場に搬入し、脱線した全6両のうち1号車から線路に戻そうとしているが、断続的に余震が発生しているため慎重な作業を余儀なくされている。全車両を線路上に復旧した後は、熊本市内の総合車両所に移動させるが、まだその方法を検討している段階だ。

 国土交通省によると、高架橋や線路、プラットホームなど設備の損壊は当初の予想を超え少なくとも約130カ所に上る。JR九州は「全体の脱線復旧作業の終了見込みは未定」とだけ繰り返し、運転再開時期については見通しも示せないままだ。【川上珠実、柿崎誠】

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