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隠蔽体質再び露呈 日産の指摘で発覚

記者会見を終え席を立つ三菱自動車の相川哲郎社長(中央)=東京・霞が関の国交省で2016年4月20日午後7時1分、竹内幹撮影

 三菱自動車が実際より燃費を良く見せる不正行為は自社にとどまらず、供給先の日産自動車ブランドを含む計62万5000台に及んだ。今後の調査で台数はさらに増える可能性もある。三菱自は2000年代前半の「リコール隠し」で経営危機に直面して以降、信頼回復に取り組んだ。しかし提携先の日産に指摘されるまで不正をただせず、かつての「隠蔽(いんぺい)体質」を払拭(ふっしょく)できていないことを露呈した。

 不正の手口は「走行抵抗値」と呼ばれる燃費を算出するための基礎データの改ざん。走行抵抗値とはタイヤの路面抵抗や空気抵抗などを数値化したもの。カタログに載せる燃費性能は国土交通省の審査で決まるが、その基になる走行抵抗値はメーカーの届け出数値が採用される。

 国は国の施設で行う走行試験データに、メーカーから提出された走行抵抗値を掛け合わせるなどして燃費を算出。三菱自はメーカーの言い値が採用されるこの仕組みを悪用した。走行抵抗値は通常、自社の複数回の走行実験の中央値を採用するが、燃費を良く見せられるようデータを改ざん。この結果、カタログの燃費性能は実際より5〜10%高まったという。

 近年の軽自動車は維持費の安さのほか、燃費性能が魅力で自動車各社は激しい開発競争をしている。今回の不正の背景にも「良い燃費に見せようという意図があったのは確か」(相川哲郎社長)だ。三菱自は記者会見で「焦りでやったものではない」と弁明したが、同社の軽自動車の燃費性能は競合他社よりやや見劣りするだけに「現場の焦りがあったのでは」(他社)との指摘もある。

 一方、不正発覚の端緒は、軽自動車開発などで三菱自と提携する日産だった。次期車種は日産が主導で開発することが決まっており、開発の参考にと三菱自から提供を受けた車の燃費性能を計測し、カタログ上の性能に達しないことが分かった。日産は「自主的に該当車種の販売を中断する旨を販売会社に通知し、ユーザーへのサポートの検討を始めた」とのコメントを出した。【宮島寛】

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