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全戸に憲法冊子 原発事故で軽視された人権守る

 福島第1原発事故の被害を受けた福島県南相馬市は、県内外の避難住民を含む全世帯約2万5000世帯に、憲法の小冊子を配布することを決めた。原発事故で今も約1万人が市外に避難しており、憲法が保障する国民の権利を見つめ直してもらう狙い。5月1日発行の市広報紙とともに全戸配布する。憲法は5月3日、施行から69年を迎える。

     南相馬市では、旧原町市が憲法公布25年を記念し、1971年に小冊子を全戸配布したのに続く試み。市内に四つある市民団体「九条の会」が昨年2月、原発事故で軽んじられた基本的人権や生存権を取り戻そうと、南相馬市議会に復刻を陳情した。同6月には、自民党に近い保守系会派の市議を含む全会一致で、陳情を趣旨採択していた。

     小冊子はA6判で約60ページ。前文と全103条が記され、「震災と原発事故で憲法が保障する健康で文化的な生活がかなえられない市民がいる。憲法とは何かを考えていただきたい」という桜井勝延市長のあいさつが入る。約70万円かけて3万部を作成し、残部が出た場合も来年以降の成人式で配り、市外の避難者には郵送する。

     南相馬市は福島第1原発の北に位置し、東日本大震災の発生当初は半径20キロ圏内が原則的に立ち入り禁止となった。市南部の小高区は現在も夜間に入ることができず、陳情した「はらまち九条の会」の山崎健一事務局長は「原発に踏みにじられたこの南相馬から、憲法を生活に生かす取り組みを進めたい」と話している。【平川哲也】

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