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熊本地震

障害者が拠点設立…仲間の安否確認、生活支援へ

足でパソコンを操作して事務所開設の準備をする「被災地障害者センターくまもと」会長の倉田哲也さん=熊本市東区で2016年4月26日午前11時36分、山田泰蔵撮影

 熊本地震で被災した障害者たちを守ろうと、当事者らを中心とした支援拠点「被災地障害者センターくまもと」が熊本市内に発足した。現地では災害弱者を受け入れる福祉避難所が一部しか機能せず、障害者の安否確認も十分にできていない。週内にも事務所を開き、全国の障害者団体のメンバーらと一緒に、支援の手が届きにくい仲間たちの安全確保や生活支援を本格化させる。【山田泰蔵】

     「(家屋倒壊の危険があると判定された)赤紙が貼られている家に一人で暮らしているんです。どうにかしてあげられませんか?」。24日、同市東区の社会福祉法人「くまもと障害者労働センター」の一角を借りて事務所開設の準備をしていたセンターくまもとの電話が鳴った。近所に住む障害者の男性の身を案じた市民からの相談だった。

     名古屋市で障害者支援NPO法人事務局長を務め、支援のため現地入りしていた羽田明史さん(64)が男性の自宅に急行。本人の希望を聞き、今後は保健所と連携して対応策を検討する道筋を付けた。

     被災障害者支援の取り組みは、ボランティアが活躍した阪神大震災にさかのぼる。認定NPO法人「ゆめ風基金」(大阪市)が資金を援助し、全国組織の「日本障害フォーラム」(東京都)などが連携して現地の支援に当たる仕組みができ、東日本大震災でも各地に拠点ができた。

     センターくまもとは、幼児期のポリオ罹患(りかん)が原因で車椅子生活を送る弁護士で熊本学園大教授の東俊裕さん(63)らが呼び掛けて発足。障害者労働センター代表で脳性まひの障害を持つ倉田哲也さん(49)が会長に就き、県内外の約20の障害者団体と連携する。

     熊本県によると、避難者の多い熊本市、益城町、阿蘇市の3市町だけで、身体・知的・精神の各種障害者手帳を持つ人は延べ5万人近くに上る。自治体は保健師を避難所に派遣しているが、障害者への戸別訪問まで手が回っていない。羽田さんは「気持ちをうまく伝えられなかったり、我慢したりする人も多いため、行政の支援からこぼれがちだ」と掘り起こしの必要性を語る。

     センターくまもとは、安否と避難状況の確認を急ぐとともに、8人程度が暮らせる宿泊所も確保して長期的な支援体制作りを進める。自身も被災した会長の倉田さんは「厳しい境遇にいる仲間がおり、できる限り、自分たちの手で自分たちを守る」と力を込めた。連絡先は電話(096・234・7728)。

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