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倒壊「危険」建物9994件 「中越」の倍

倒壊した家屋が並ぶ住宅地=熊本県益城町で2016年4月28日、猪飼健史撮影
熊本地震被害状況

 熊本地震による被災家屋の倒壊危険性を調べる「応急危険度判定」が熊本県内の被災地で行われ、立ち入りが「危険」と判定された建物が9994件に達したことが28日、県の集計で分かった。判定は継続中だが、すでに新潟県中越地震(5243件)の倍近くに及び、1万件を超える可能性が高い。また、熊本市が同日公表した全避難者を対象にしたアンケート結果でも相次ぐ余震への恐怖と家屋被害の深刻さが浮かんでおり、避難生活が長期化する様相が強まっている。【中里顕、米山淳】

 判定は、立ち入ると危ない「危険」(赤)▽注意が必要な「要注意」(黄)▽当面は安全な「調査済み」(緑)−−に3分類し、該当する色の紙が建物に貼られる。28日現在で3万5780件の判定を終え、うち「危険」が3割近くに上った。「要注意」は1万1437件、「調査済み」は1万4349件だった。

 県によると、各市町村は月内の調査完了を目指して、延べ3864人の判定士を投入している。だが、判定の対象になる建物の数はまだ確定できていない状態だという。

 全壊が明らかな建物は調査対象に想定していない。建物自体が大きく損壊していなくても、一部の瓦が落ちたり、隣家が崩れたりする恐れがあって「危険」と判定される場合もある。また、安全そうに見えても、繰り返しの揺れで傷みが進んでいることもある。

 「危険」の数については阪神大震災(6476件)の約1・5倍で、東日本大震災(1万1699件)にも迫るが、国土交通省は「焼失家屋や津波による流失家屋は調査できないので、阪神や東日本と単純比較はできない」と説明している。

 一方、県は、28日現在の損壊した住宅が3万1613棟となり、前日より4207棟増えたと発表した。熊本市の全半壊棟数が集計方法の変更により2470棟増えたことが主な要因。避難者は3万3600人に上っている。

 県は仮設住宅と民間借り上げ住宅(みなし仮設)を各2100戸用意するため今年度補正予算を専決処分で決定。みなし仮設の申し込み受け付けは28日、各市町村で始まった。

 【ことば】応急危険度判定

 大規模な地震があった際に、被災した建物が余震で倒壊するなどし、2次被害が出るのを防止するため、原則として各市町村が実施し、都道府県が活動を支援する。事前に講習を受けた自治体職員や建築士が建物の外観や内部を確認し、立ち入ると危ない「危険」(赤)▽立ち入り時に注意が必要な「要注意」(黄)▽当面は安全な「調査済み」(緑)−−の紙を入り口に貼り付けていく。暫定的な目安で強制力はない。

「倒壊・半壊」14% 避難理由アンケート

 熊本県内の避難者の過半数を占める熊本市が28日、公表したアンケート結果でも深刻な家屋被害が裏付けられた。

 アンケートは、本震から1週間後の23日、市内の避難所247カ所で当時の全避難者3万7362人を対象に実施。25日までに回収し回収率は52.5%。

 避難理由(複数回答)は多い順に(1)「余震による不安」69.5%(2)「ライフライン不通」39.7%(3)「家具等散乱」33.3%(4)「家屋倒壊・半壊」14.0%。避難の長期化が予想されるのは(4)で、市は全避難者のうち5230人と試算した。平均世帯構成員(約2.1人)を踏まえると、約2490世帯が住宅を必要としているとみられる。

 一方、「自宅に戻りたいが戻れない」のは71.16%。今後の希望としてこのうち69.0%が「避難所にとどまる」と回答した。【野呂賢治】

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