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最終赤字2500億円 債務超過の恐れも

大阪市阿倍野区のシャープ本社

 経営再建中のシャープが、2016年3月期連結決算で2500億円規模の最終(当期)赤字に陥ることが29日分かった。液晶パネルや太陽電池の販売不振に加え、不採算設備や過剰在庫の損失処理を進めることが赤字拡大の理由。3月末時点で、負債が資産を上回る債務超過に陥る可能性も出てきた。

     シャープは、台湾の電子機器受託製造大手の鴻海(ホンハイ)精密工業から出資を受け、経営再建を進めることを決めている。不採算事業の処理を進めることで、鴻海傘下での再建を円滑に進めたい考えだ。

     シャープは3月30日に16年3月期の連結業績予想を下方修正し、営業損益が1700億円の赤字になる見通しと発表していたが、不採算設備の損失処理は見通せないとして最終損益の業績予想は公表していなかった。

     シャープは、主力の液晶事業や太陽電池事業の不振などが続き業績は悪化。液晶事業は韓国勢などとの競争が激化し、スマートフォン(多機能携帯電話)向け液晶パネルの売れ行きは上向かず、工場の稼働率が低下した。液晶パネルの価格の下落は歯止めがかからない状況で、積み上がった在庫の評価損も膨らむ見通しになった。

     今年に入ってからは、大きな需要を見込んでいた中国で景気減速が進み、液晶テレビや白物家電などの販売不振が顕著になったことも業績の悪化に拍車をかけた。不振の太陽電池事業について鴻海は経営から切り離す可能性を示唆している。

     シャープは5月12日に16年3月期の決算発表を控えている。最終損益が2500億円規模の赤字となった場合、負債が資産総額を上回る債務超過になる可能性がある。

     シャープは液晶事業への過剰投資が原因で経営危機に陥った。昨年6月に銀行から金融支援を受け、再建を目指していたが、業績悪化が止まらないため、今年10月までに鴻海が3888億円を出資し、全株式の66%を握る契約を4月初めに結んだ。【土屋渓】

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