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命守る口のケア 歯磨き指導、入れ歯相談も

益城町総合体育館前に設けられた歯科コーナー=熊本県益城町木山で2016年4月28日、中村清雅撮影

 避難生活での口腔(こうくう)ケアは命に関わる問題−−。熊本県歯科医師会が、熊本地震の被災者の避難所に歯科コーナーを設けて口腔ケアの支援に力を入れている。長期化する避難生活で虫歯や歯周病のリスクが高まっている他、高齢者には入れ歯の需要もあり、連日多くの人が訪れている。

 県歯科医師会は県と災害時の口腔ケアに関する協定を結び、今回の地震では益城(ましき)町総合体育館に歯科コーナーを設置している。他県の歯科医師会の応援も受けながら連日午前9時半〜午後4時半、常駐する歯科医師や歯科衛生士ら約10人が無料で避難者の検診や治療をしている。南阿蘇村や熊本市などの避難所を巡回するチームも編成し、歯磨きの指導や歯ブラシの配布などをしている。

 県歯科医師会によると、避難者の中には歯ブラシを持参していないなどの理由で何日間も歯磨きをしていない人がいる。高齢者でこういう状態が続くと、虫歯だけでなく、口の中の細菌が肺に侵入して感染する誤嚥(ごえん)性肺炎になるリスクがある。

 70歳以上の肺炎の原因は誤嚥性が約8割とされており、阪神大震災や東日本大震災でも多くの人が誤嚥性肺炎により震災関連死になったという。

 また、今回の地震は14日の前震、16日の本震とも発生が夜だったため、入れ歯を家に置いたまま避難した人が少なくない。歯科コーナーでは無料で入れ歯を作ることもでき、県歯科医師会の竹下憲治理事(55)は「避難生活で体力や抵抗力が弱っているだけに、食事をきちんと食べることが重要になる。なるべく早く作れるようにしたい」と話す。【中村清雅】

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