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75歳以上死亡率1.5倍…発生から1カ月

土砂やがれきが散乱する道路=福島県南相馬市で2011年3月21日、神保圭作撮影

相馬・南相馬 衛生管理不足か

 東日本大震災で被災した福島県相馬、南相馬両市で震災発生からの1カ月、75歳以上の高齢者の死亡率が震災前の同時期に比べて約1.5倍(死亡者131人)に増えたとする研究結果を、相馬中央病院(相馬市)などのチームがまとめた。死因は感染症である肺炎が最も多く、混乱の中で衛生管理が疎かになったことが背景にあるとみられる。相馬市で7日開かれる震災関連のシンポジウム(地元自治体など主催)で報告される。

     チームは、厚生労働省がまとめた2006〜15年の人口動態統計で、津波による死亡者を除き、各年の死亡者数や死因を比較した。

     その結果、11年3月11日から1カ月の死亡率が、男性(55〜98歳)で以前の同時期の1.52倍(88人)、女性(61〜102歳)で1.35倍(77人)に増加。年代別で、男性は75〜84歳が1.61倍(31人)、85歳以上が1.64倍(29人)、女性も75〜84歳が1.55倍(25人)、85歳以上が1.45倍(46人)に増えた。55〜74歳では男女計34人が死亡したが、統計学的に明確な差はなかった。

     75歳以上の死因で、「肺炎」は男性が33.3%(20人)、女性が33.8%(24人)と最多だった。12〜15年の死亡率は震災前とほとんど変化がなかった。

     研究結果は、被災直後のケアが高齢者の救命率を高めるのに重要であることを示す成果として注目されそうだ。同病院の森田知宏(ともひろ)医師(内科)は「肺炎の主な原因は口腔(こうくう)内の衛生状態悪化と考えられ、熊本地震の被災者も注意が必要だ。高齢者の健康対策を事前に決めておくことが大切」と指摘する。【河内敏康】

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