天然記念物

謎のコクガン 根室海峡挟んで往来 北海道

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泊湾の上空を旋回するコクガンの群れ=国後島南端のケラムイ崎で2016年4月9日、イーゴリ・ボーブルさん撮影
泊湾の上空を旋回するコクガンの群れ=国後島南端のケラムイ崎で2016年4月9日、イーゴリ・ボーブルさん撮影

 飛行ルートや生態が謎に包まれている国の天然記念物コクガンの春季一斉調査が4月8日から17日にかけて実施され、北海道東部を中心に計2705羽が確認された。このうち野付湾と約16キロ離れた北方領土・国後島泊湾を合わせると2493羽に上り、根室海峡を挟む両湾が全体の9割を超えた。前年同季の調査でも93%を占めており、コクガンにとって両湾が海峡をつなぐ動脈になっていることが裏付けられた。

 調査は「道東コクガンネットワーク」の呼びかけで2014年から秋・冬・春に行われ、通算6回目の今回は国後島から東北、関東、山陰地方まで25地点を41人が双眼鏡などを使って数えた。国後島では、北方四島の生態系調査を手掛けるNPO法人「北の海の動物センター」(大泰司紀之会長)を介してロシアの国立クリリスキー自然保護区に共同調査を打診し、南端の泊湾2カ所で987羽を観測した。

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