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坪井清足さん94歳=考古学の第一人者

坪井清足さん

 日本の考古学の第一人者で、奈良国立文化財研究所(奈文研、現奈良文化財研究所)の所長を務めた坪井清足(つぼい・きよたり)さんが7日、急性心不全のため亡くなった。94歳だった。葬儀は近親者で営み、後日お別れの会を開く。自宅は奈良市五条2の7の11。

 大阪市生まれ。京都大史学科を卒業し、1955年に奈文研に入った。奈良県明日香村の飛鳥寺、川原寺、飛鳥板蓋宮推定地を発掘し、さらに59年から奈良市の平城宮跡の発掘調査に取り組んだ。それまで“点”にとどまっていた遺跡の発掘に、全面発掘という画期的方法を導入した。飛鳥寺の発掘では、学界の常識を覆す一塔三金堂の伽藍(がらん)配置を確認した。

 平城宮跡で初めて出土した木簡の研究を通して、考古学とのつながりの弱かった文献史学との連携を強めた。さらに、建築や美術工芸など総合的に遺跡をとらえたり、写真測量で詳細な図面をとったり、大規模な発掘の調査・記録システムを確立して現在の遺跡調査方法の礎を築いた。

 68年に奈文研平城宮跡発掘調査部長となり、調査と保存を組み合わせた事業を進めて緑地や史跡公園として保存整備、遺跡保存のサンプルともなった。奈文研埋蔵文化財センター長、文化庁文化財鑑査官を経て、77年に奈文研の第7代所長に就任。86年に退官し、大阪府文化財センター理事長を2000年まで務めた。

 99年に文化功労者に選ばれた。「日本陶磁大系2 弥生」(90年)や「古代日本を発掘する2 飛鳥の寺と国分寺」(85年)など多数の著書がある。父は釣り鐘研究の権威、良平さん(故人)。

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