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ブラジル

テメル暫定政権発足 経済最優先を表明

 【サンパウロ朴鐘珠】ブラジルでルセフ大統領が弾劾裁判開始に伴って職務停止に追い込まれたことを受け、テメル副大統領が12日、大統領代行に就任、財政健全化を進め、国民融和を図る考えを示した。だが、同時に発足した内閣には女性が任用されず、汚職事件の捜査対象者が含まれるなどルセフ政権時代とは顔ぶれが大きく変わった。暫定政権がルセフ氏の復権を阻むには、景気回復や政界浄化などで成果を上げ、国民の期待に応える必要がありそうだ。

     現地報道によると、テメル氏は就任演説で「ただちに国を鎮静化し、統合しなければならない」と述べ、弾劾を巡って賛否が対立する世論の融和を呼びかけた。ルセフ政権の目玉政策だった貧困対策の生活保護制度は継続を約束する一方で、財政削減と景気の回復を優先課題に取り組むとも表明。財務相には2000年代に労働党のルラ政権下で好景気を支えたメイレレス元中央銀行総裁が就任した。

     労働党政権では政府の肥大化が問題視された。現地メディアによると、省庁削減に向けて閣僚級の数は31人から23人に減った。ただし前政権で6人いた女性閣僚も0になり、南米古来の男性優位主義をにおわす保守的な印象になった。

     テメル氏が所属するブラジル民主運動党からは7人が入閣。弾劾審議でルセフ大統領追放勢力の急先鋒(せんぽう)に立つブラジル社会民主党からは外相、法相など要職に3人が選ばれる論功行賞人事となった。労働党からの入閣はなく、暫定的ではあるが左派色を払拭(ふっしょく)する政権交代が実現した。

     テメル氏は国民の不満がたまる政治不信について「(進展中の)汚職捜査が勢いを失うことがあってはならない。捜査を邪魔するあらゆる試みからの保護が必要だ」と述べた。にもかかわらず汚職事件で収賄容疑で捜査を受けている上院議員ら3人が入閣した。テメル氏は自身の汚職への関与を否定しているが、捜査当局の司法取引に応じた被告が「賄賂を渡した」と証言しており、国民は疑念の目を向けている。

     テメル氏と入れ替わりで12日に大統領府を去ったルセフ大統領だが、180日間の職務停止中も大統領宮殿には住み続けられる。専属の職員が変わらずそばに付き、大統領専用機の利用も認められている。月給は50%減額され約50万円になる。弾劾裁判が終わる前に職務停止期間が明けた場合、ルセフ氏は大統領に復権するが、裁判は継続される。

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