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30キロ圏、再稼働賛成なし 全面停止から5年

停止から5年を迎える浜岡原発。海抜22メートルの防波壁に囲まれている。奥は御前崎市街=静岡県御前崎市で2016年5月12日、本社ヘリから丸山博撮影

首長アンケ 静岡知事も難色 

浜岡原発再稼働に対する周辺11市町の回答結果

 政府の要請で2011年5月に全面停止した中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)で、半径30キロ圏の緊急防護措置区域(UPZ)にある県内11市町の全首長と川勝平太知事が、再稼働に賛成の意思を示していないことが毎日新聞のアンケートで分かった。3首長が反対し、4首長が再稼働の前提条件として東京電力福島第1原発事故の収束など高いハードルを課した。中部電は浜岡原発3、4号機の再稼働を目指し、原子力規制委員会に安全審査を申請中だが、地元の不安が払拭(ふっしょく)できていない実態が浮き彫りになった。

     14日に全面停止5年となるのに合わせ、先月、「再稼働の是非」などを聞いた。回答は五つからの選択とし、反対=3人▽現時点では判断できない=5人▽その他=4人−−で、「賛成」と「条件が整えば賛成」はいなかった。

     反対したのは、牧之原市・西原茂樹▽島田市・染谷絹代▽吉田町・田村典彦−−の3首長。南海トラフ巨大地震の想定震源域の真上にあるとし、西原市長は「事故発生で国家存亡の危険がある」、田村町長は「安全が確保できない」とした。染谷市長は「避難計画の確実性も伴っていない」と懸念を示した。

     「判断できない」「その他」と回答した首長のうち、再稼働への前提条件を挙げたのは、掛川・松井三郎▽菊川・太田順一▽袋井・原田英之▽藤枝・北村正平−−の4市長。松井市長と太田市長は「市民の理解」を挙げた。原田市長は「福島の原因究明が不十分。万全な安全性が確保されない限り認められない」とし、北村市長は「福島の事故を完全に収束させ、国民の安心を得た後に運転再開の議論に進むべきだ」と指摘した。

     浜岡原発が立地する御前崎市の柳沢重夫市長は「安全審査が継続中」として「判断できない」と回答。川勝知事も「判断できない」を選んだが、「安全性が確保されない限りあり得ない」とした。

     今回の結果について中部電は「安心につながるよう全力で取り組みたい」としている。【荒木涼子、松岡大地】

    4号機安全審査も不透明

     中部電力は一昨年2月に浜岡原発4号機、昨年6月に3号機(ともに沸騰水型)の安全審査を申請した。出力が大きく、設備が比較的新しい4号機の再稼働を優先する方針で取り組んでいるが、見通しは立っていない。

     福島第1原発と同タイプの沸騰水型については、事故時に放射性物質の放出を大幅に減らすフィルター付きベント装置の即時設置が新規制基準で義務付けられ、審査に時間がかかっているためだ。

     浜岡原発は東海地震の想定震源域の真上にあり、中部電は想定される最大の揺れを1000ガル(ガルは加速度の単位)から1200〜2000ガルに引き上げたが、これらの審査も長期化している。津波対策としては、敷地を囲う全長1.6キロの防波壁(海抜22メートル)を3月に完成させた。【酒造唯】

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