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熊本地震

古里支援「1年休学決めた」神戸大、わかばさん

熊本地震の山間部の被災集落に救援物資を運ぶ寺本わかばさん=2016年5月9日、高尾具成撮影

 熊本地震で被害を受けた熊本県西原村で、1995年の阪神大震災の被災地だった兵庫県の神戸大の学生がボランティア活動に奔走している。両親や知人を見舞って古里の熊本に戻った寺本わかばさん(20)。1年間の休学を決め、救援物資などを手に被災した高齢者ら宅を回る。「元気づけないと」

     震災後、何も手に着かず、先月24日、神戸でワゴン車を借りて救援物資を積み込み、古里を目指した。被災地を目の当たりにした瞬間、「本当だったんだ」と胸が痛くなった。

     実家に戻ると家は何とか持ちこたえていたが、両親は仕事にダメージを受けていた。父篤史さん(52)が責任者を務める地域の農産物を扱う直売所は周辺道路が壊滅的被害を受け、事実上の閉鎖状態に追い込まれていた。中学校の教員を務める母しずかさん(52)は避難所と自宅を往復する日々で、教壇に立てないでいた。

     いったん神戸に戻ったが、疲れた様子の両親を思い、先月末に在籍する経済学部に休学届を提出。再び、古里に足を運んだ。元々まちおこしに興味があり、「大学で学ぶ以上のことを、被災地で吸収しながら、古里に尽くしたい」と思った。

    ボランティア活動の合間に、被災集落に暮らすおばあちゃんたちに花を届けて回る寺本わかばさん=2016年5月9日、高尾具成撮影

     阪神大震災後、神戸大の学生たちの多くは災害で被災した各地を結びつなぐように、ボランティアとして駆け回ってきた。わかばさんも昨年1月、東日本大震災(2011年)の被災地の一つ、岩手県陸前高田市の仮設住宅などで足湯をしながら対話をする活動に参加。被災者と触れあい、「漠然とした被災地でなく、この被災したおばあちゃんのために、この地域のために来たんだ」と実感できた。

     休学の事後報告を受けた両親は、大学に通い続けてもらいたかった半面、帰ってきてくれたことへの誇りやうれしさも感じている。「一度、決めたら曲げない性格だからね」

     先日、被災家屋の後片付けなどに忙しい高齢者らを巡り、わかばさんは声をかけた。「無理しすぎんごと、ぼちぼち少しずつ、一緒に」。1年ぶりの熊本弁は弾むように響いていた。【高尾具成】

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