肝臓には、消化吸収された糖質や脂肪を蓄積し、必要に応じて全身へ送り出す役割があります。また、必要に応じてアミノ酸からたんぱく質を合成したり、アミノ酸や脂肪から糖質を作り出したりします。というわけで、肝臓は栄養素の「問屋」であり「工場」であるといえるのです。
私たちは一日に3度食事をします。そうして腸に達した食べ物から糖質、脂質、たんぱく質とアミノ酸が吸収されます。吸収に要する時間は1食につき4〜5時間と見積もられます。その間、吸収された栄養素は次々と肝臓に運び込まれます。貯蔵、加工、配送と、肝臓は大車輪の活躍となります。
栄養素の吸収が終了しても、肝臓はお役御免とはなりません。今度は空腹で栄養素の吸収がなくなるので、全身のあらゆるところで栄養素不足が起こる恐れがあります。そこで、肝臓は貯蔵していた栄養素を全身に分配し、不足があれば、栄養素を合成して全身に送り出します。空腹のときも肝臓は忙しいのです。こうして肝臓は私たちが眠っているときにも忙しく働いているのです。
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連載:新・真健康論
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