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国内最高齢「はな子」死ぬ69歳 井の頭自然文化園

国内最高齢のアジアゾウ「はな子」=井の頭自然文化園で2013年、斉藤三奈子撮影

 東京都は26日、井の頭自然文化園(東京都武蔵野市)で飼育されていた国内最高齢の雌のアジアゾウ、はな子(69歳)が死んだと発表した。老衰とみられ、27日にも解剖して詳しい死因を調べる。1949年に日本に贈られ、戦後長く親しまれたはな子の死を、関係者らは惜しんだ。

 同園によると26日午前8時半ごろ、飼育員がゾウ舎内ではな子が横たわっているのを見つけた。内臓が体重で圧迫されないように体にロープを巻いて引っ張り、立たせようとしたが、立ち上がることができないまま午後3時過ぎ、死んだことが確認された。最期は1度大きく呼吸して、苦しむことなく息を引き取ったという。

 はな子は47年春ごろタイで生まれ、2歳だった49年9月、タイの実業家、ソムアン・サラサス氏(故人)が「戦争で傷ついた子どもたちの心をいやそう」と私財を投じて日本に贈った。戦争中、逃走のリスクから餓死させられた上野動物園のゾウ「花子」にちなみ「はな子」と名付けられて上野動物園で大人気となり、54年に井の頭自然文化園に移った後も変わらず人気者だった。

 56年にはゾウ舎に酔って侵入した男性を、60年には飼育員の男性を踏んで死亡させ、鎖につながれた時期もあった。永井清園長はそのころを「人間不信に陥ったように見えたこともあったようだ」と振り返った。

 神経質な性格にあわせてえさを工夫するなど園の配慮もあって、2013年には66歳になりアジアゾウの国内最高齢記録を更新した。永井園長は「晩年は子どもだけでなく自分の人生と重ね合わせたお年寄りにも愛されていた」と語った。同園は27日に献花台を設置する。

 ソムアン氏の長男で、神奈川県鎌倉市に住むウクリッド・サラサスさん(73)は「今日は知人とはな子の体調を案じていた直後に悲しい知らせが入った。これまでよく頑張った。日本とタイの友好の懸け橋になり、ありがとうと言いたい」と話した。【川畑さおり、斉藤三奈子】

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