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新会社設立で事業引き継ぐ計画

マルカン百貨店=岩手県花巻市で2016年3月12日、近藤綾加撮影

まちづくり会社「花巻家守舎」が発表

 空きビルなどの再生を手がけるまちづくり会社「花巻家守舎」(岩手県花巻市)は31日、同市で記者会見を開いた。7日に閉店する同市の老舗デパート「マルカン百貨店」の運営について、新会社を設立して事業を引き継ぐ計画を発表した。事業の引き継ぎが可能かどうか、8月末に判断するという。

     マルカン百貨店は1960年に衣料品デパートとして創業し、73年に現在の地で百貨店として営業を開始。6階の大食堂では、ナポリタンにトンカツがのった「ナポリカツ」とソフトクリームの組み合わせが人気だった。しかし、建物の老朽化で耐震不足が指摘され、6月7日の閉店を決定。花巻家守舎は3月、運営の引き継ぎを検討すると発表していた。

     31日の会見で、花巻家守舎代表の小友康広氏は「6階の大食堂をそのままの雰囲気で残すことが事業の一番の目的」と説明。運営計画では、建物の耐震工事費用を1億〜1・5億円、運営には計6億円がかかると想定した。

     このうち、約4億円を金融機関から融資してもらい、運営を引き継いだ店舗の売り上げなど10年間ほどで返済。一方、残り2億円を市民らの寄付などに頼るとした。

     寄付については、ウェブで期間を定めて資金を集める「クラウドファンディング」の手法を検討している。岩手県大船渡市のNPO法人「wiz」が運営するサイト「いしわり」を活用するという。

     そのほか、地元企業などと連携し、マルカンにまつわる商品などを共同開発して、売り上げの一部を運営費に回すことも考えている。会見では、花巻市のワイナリー「エーデルワイン」が作ったマルカン応援ワインを披露。6月7日から盛岡市のデパート「ナナック」などで販売することを明らかにした。

     建物の管理に関しては、マルカン側から委託してもらうとしている。

     ただ、小友氏は運営計画が成功するかについて「やってみないと本当に分からない」「事業存続の鍵は、1〜5階に客を呼び込めるテナントが入るかどうか」などと話した。現在、20社以上の業者から入店に関する問い合わせがあり、協議をしている。8月末までに費用の見通しが立たない場合は、事業の引き継ぎを断念することもあるという。

     マルカン百貨店取締役営業部長の下瀬川憲佑さんは「お客さんも事業の継続を願っていた。引き継いでくれるなら、街全体の活性化も期待できよかった。建物の耐震化など乗り越えなきゃいけない課題もあるが、頑張ってほしい」と話していた。【二村祐士朗】

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