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オバマ米大統領

「禎子の折り鶴」に体かがめ 原爆資料館

原爆資料館から出て、原爆慰霊碑に向かうオバマ米大統領(手前中央)と安倍晋三首相=小関勉撮影

10分ほどの滞在 関係者の話から、詳しい様子浮かび上がる

 先月27日に被爆地・広島を訪問したオバマ米大統領は、平和記念公園の原爆資料館を見学した。わずか10分ほど滞在でその間の行動は非公開だったが、関係者の話から、その詳しい様子が浮かび上がってきた。オバマ氏は佐々木禎子さんの折り鶴に強い関心を示し、子供たちに話しかけながら自作の折り鶴を手渡した。事前に広島原爆について学び、平和に対して強い思いを抱いていたようだ。

 原爆資料館の志賀賢治館長らによると、オバマ氏の館内の滞在は「短時間になる」と事前に伝えられた。4月に訪れたケリー国務長官は約50分かけて数百点の資料を見学したが、資料館側は今回、数十点の資料を厳選し、1階ロビーに集めて「可能な限り原爆の悲惨さが伝わるよう工夫した」という。

 展示物は大別して3種類。まず、遺族から寄贈された遺品で、被爆して黒焦げになった弁当箱も含まれたとみられる。さらに、原爆の熱線による被害の大きさを伝える写真パネル。そして、オバマ氏が強い関心を寄せたのが佐々木さんの折り鶴だった。オバマ氏は、案内役の岸田文雄外相に展示物について質問を繰り返し、折り鶴の前で体をかがめ、顔を近づけて見入っていたという。

 佐々木さんは広島で被爆して白血病を発症し、1955年に12歳で亡くなるまでの8カ月間、病床で折り鶴を折り続けた。資料館は常設展示の約70羽とは別に、保管する約20羽を展示用の皿の上に置いて来訪に備えた。事前に「オバマ氏が禎子の鶴を見たがっている」と伝えられ、見やすいようにアクリルケースを外した。

 館内では、広島市内の小中学生2人が出迎えた。オバマ大統領は2人に名前と年齢を尋ね、広島市立中島小6年の矢野将惇(まさとし)さん(11)が英語で答えると、「グレート」と声をかけたという。

オバマ大統領が折った鶴

 そして、随行スタッフがトレーに載せた2羽の折り鶴を見せ、オバマ氏が女子中学生に淡いピンクの鶴を、矢野さんには淡い青色の鶴を差し出した。2人はそれぞれ両手で受け取り、矢野さんは「オバマさんは優しくて親しみやすい印象だった」と話す。

 鶴は和紙で折られ、オバマ氏は「少し手伝ってもらったけれど、私が作りました」とにこやかな表情を見せた。オバマ氏はその後、芳名録にメッセージを記し、その上にそっと別の2羽を置いた。

 志賀館長は「オバマさんは満足したような表情だったが、もっと案内したかった。帰国後に図録を見て、原爆による被害を知ってもらいたい」と話す。現在、4羽の折り鶴は資料館が保管し、芳名録とともに一般公開を検討中で、資料館は「スペースに限りがある中、安全に展示できる方法を考えたい」としている。【山田尚弘】

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