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身じまい練習帳

「神宮寺の葬儀」が問うこと

 いまどき珍しい、お寺での葬儀をやっていると聞いて、神宮寺(長野県松本市)の住職、高橋卓志さん(67)に会いに行った。「珍しい」どころか、30年かけて「葬儀革命」の実践中だった。

 94歳の理容店主の葬儀では、寺に革張りの理容椅子を運び込んだ。散髪しながら、おじいさんは客と話してきた。その客が会葬者だ。椅子に深々と座って、高橋さんは引導を渡した。プロ野球の大ファンだった人の葬儀では、生前の写真のスライドに合わせて「××球団応援歌」を流した。ありえないことだ。でも、曲が流れたとたん、喪服の人たちは次々と白いハンカチを取り出し始めた。遺影の彼を思い出して、みんな泣いた……。

 同寺では毎年40〜70件の葬儀を行う。そのうち8割(昨年度)は事前に相談があった。そのつど本人、家…

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