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「休養日の設置を」教員の負担軽減策 

文科省とスポーツ庁が報告書

 教員の長時間勤務の改善策を検討している文部科学省とスポーツ庁は13日、部活動に休養日を設けることなどを柱とした報告書をまとめた。近く都道府県教委などに通知する。スポーツ庁は2017年度、国として16年ぶりに部活動の実態を調査し、結果を踏まえ具体的な休養日数を盛り込んだ指針を17年度内に定める方針。

     休養日の設定は旧文部省が1997年にも「中学校は週2日以上」「高校は週1日以上」と目安を示したが現場に浸透しなかった経緯があり、どこまで実効性を持たせるかが課題になる。

     報告書は部活動について、責任感や連帯感を高めるなど「教育的側面での意義が高い」と評価しつつ「行き過ぎた活動は教員、生徒ともにさまざまな弊害を生む」と指摘。生徒の健全な成長を促す観点からも大胆な見直しが必要だとして国、教委、学校が取り組むべき課題を挙げた。

     国は毎年度実施している「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」で中学校の部活動の休養日数を調べ、過度な活動には改善を指導する。17年度に全国の中学高校計200校以上を対象に実態調査やスポーツ医科学の観点からの調査研究も実施し、発達段階に考慮した練習時間や休養日の設定などを含む指針を定める。各教委も地域の事情に応じた指針を作り、各学校には一つの部活動に複数の顧問を配置するといった対策を求めた。

     記者会見した高橋道和スポーツ庁次長は「調査研究で休養の必要性の根拠を示し、納得が得られる指針を定めることが大切だ。練習の指導や大会の引率ができる外部指導員の制度化も進め、先生たちの負担軽減を図りたい」と話した。

     部活動は学習指導要領で「生徒の自主的な参加による」と定められている。顧問の教員が部活で土日に4時間出勤した場合、一般には日額3000円支給される。

     報告書はこのほか、給食費など学校徴収金の徴収・管理を自治体が担ったり、教員の事務を補助する「業務アシスタント」(仮称)を学校に配置したりするなどの負担軽減策も盛り込んだ。【佐々木洋】

    教員ら「必要な手当や研修先などを考えて」

     部活の顧問を引き受けるかどうかの選択権を求めてインターネット上で署名を集め、今年3月に約2万3500人分を文部科学省に提出した教員らのグループのメンバーで、公立中学の30代男性教諭は報告書について「長時間勤務改善のために国が動いたことはありがたい」と評価した。そのうえで「まず顧問の位置づけをはっきりさせて、必要な手当や研修先などを考えないと現場の苦しみはなくならない」と課題も指摘した。

     部活顧問の負担などの問題に詳しい名古屋大大学院の内田良准教授(教育社会学)は「部活動など教員の負担にメスを入れようとする姿勢がみえ、期待が持てるが、休養日の基準をどう設定するかなど、定まっていない項目も多い。指針だけでは実効性が乏しいのは過去の例からも明らかなので、現場が実行に移しやすい施策を打ち出すことが必要だ」と話した。【高木香奈、伊澤拓也】

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