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希少がん患者、連携を

 がん対策基本法が議員立法で成立してから16日で10年。立法に尽力した元参院議員、故・山本孝史氏が患った「胸腺がん」の患者会が「患者の少ないがん患者同士でつながろう」と呼び掛けを始めた。胸腺腫や胸腺がんは、患者が20万人に1人前後と極めて少ない。基本法によってがん医療の改革は進んだが、患者らは「希少がんは今も医療機関や治療法の情報すら少ない。患者の力でより良い治療環境を求めたい」と話す。

     胸腺は心臓の上にある白血球を作る臓器で、ウイルスや病原菌などの攻撃から体を守る免疫機能を担う。

     患者会は、昨年10月に発足した「ふたつば」(本部・秋田県湯沢市)。会員は患者の家族、遺族や支援者を含め49人で、山本氏の妻ゆきさん(65)も参加する。胸腺腫を患う近藤セツ子代表(61)は「大半の患者が、同じがんの患者に会ったことがないと話す。互いに連絡できるだけで治療への不安が軽減されると思う」と話す。

     そこで、近藤さんとともに代表を務めるゆきさんが「希少がん患者に情報を届けたい」と厚生労働省に協力を求めた。その結果、今月、国立がん研究センターのサイトに、希少がんのイベント案内コーナー(http://ganjoho.jp/reg_stat/cancer_control/field/cc03_01/event.html)が開設された。掲載第1号は、ふたつばが25日に大阪府立成人病センター(大阪市東成区)で開く患者、家族、医療者の情報交換会だ。

     山本氏は参院議員1期目の2005年12月、胸腺がんと診断された。自らの病を明かして基本法の必要性を訴えた06年5月の国会質問は大きな反響を呼び、翌月の成立に結実した。山本氏は07年に58歳で亡くなった。

     ゆきさんは「夫が命を懸けたともいえる基本法だが、患者が黙っていては今も治療環境はなかなか改善しない。患者の孤立を解消し、希望し納得できる医療を受けられるようにするためにも、連携は欠かせない」と訴える。情報交換会の問い合わせは、近藤さん(setuko3023819@yahoo.co.jp)か山本さん(090・7750・6323)。【永山悦子】

     【ことば】がん対策基本法

     がん治療の向上や患者への情報提供などを定めたがん対策に関する初めての法律。与野党の議員提案で2006年6月に成立、07年4月に施行された。よりよい医療を探し回る「がん難民」問題を解決し、全国どこでも適切な治療が受けられるよう国や自治体が取り組むことを求めている。

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