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シールズ

参院選後に解散へ「声を上げる流れできた」

インタビューに答える奥田愛基さん=東京都千代田区で2016年6月3日、小出洋平撮影

 ラップ調の「コール」で安全保障関連法に反対する抗議行動をリードし、若者の政治参加の象徴的存在にもなった「SEALDs」(シールズ)は、参院選後に解散する。中心メンバーの奥田愛基(あき)さん(23)は「安保法廃止の目的は達成できず、50点」としつつ、「市民の側から声を上げる流れはできた」と感じている。

シールズが呼びかけた安保関連法案反対の国会前集会でプラカードを手に抗議の声を上げる人たち=国会前で2015年7月16日午後8時53分、後藤由耶撮影

 「民主主義って何だ」「これだ」。コールとレスポンスと呼ばれる参加者同士の軽妙なかけあいは、抗議行動に参加するハードルを下げた。「普段の自分でありながらデモに参加する。デモのやり方を変えたい」という思いから生まれたものだ。一方で達成できていないこともたくさんある。「安保法も廃止できていない。だから50点」

 シールズ結成後、奥田さんは各地の集会で講演する多忙な日々を過ごしてきた。「今は変化の途中で、選挙はまだ政党や労働組合などの限られた人だけのものになっている。去年はデモの光景が変わったとして、今年は選挙の光景を変えたい。参加型のカルチャーを若者にもっと定着させたい」と言う。

 注目され、息苦しく感じることもあった。元々、人前で話すことが苦手だったという。中学時代に不登校を経験し、生まれ育った北九州市から沖縄の離島の学校に転校。孤独と向き合ってきた。スピーチは今も恥ずかしいという。「たかだか学生団体で、できることも時間も限られる。多くの人の助けも必要だし、みんながもっと主体的になったら良いな、シールズみたいなのがいっぱいできたら良いな」

 シールズは昨年5月の発足時に活動は今夏の参院選までと決めていた。「解散を『もったいない』って思う方がいるなら、その人たちがまた新しいことを始めてほしい」と、後に続く学生らに期待している。

 参院選後は大学院で政治学の勉強に専念するが、個人として政治参加は続ける。「若者の政治参加と言われるけど、被選挙権は衆院が25歳、参院が30歳。これも引き下げても不思議ではない。もっと若い世代の政治家が出てきてほしい」【山崎征克】

SEALDsの主な活動◇

2015年5月   首都圏の大学生を中心に結成

   6月以降 安保法制に抗議し、国会前デモを毎週実施

   8月30日 国会前の抗議集会に市民ら10万人以上(主催者発表)が参加

   9月15日 奥田愛基さんが国会の中央公聴会で公述人として「国民の声に耳を傾けて」などと発言

   12月   安保法制に反対する4団体とともに「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」(市民連合)を設立。16年夏の参院選に向け、野党に1人区で統一候補擁立を求める

 16年6月   市民連合が4野党と改憲阻止などを柱にした政策協定を締結

 【ことば】SEALDs

 首都圏の学生らが2015年5月に結成し、国会前などで抗議行動を実施してきた。立憲主義を軸に格差是正や平和外交、市民の政治参加などを訴えている。メンバーは約200人。「Students Emergency Action for Liberal Democracy(自由と民主主義のための学生緊急行動)」の頭文字を取って名付けた。

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