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未踏の世界へ

脳への刺激伝達構造物を発見 東京大特任教授・広川信隆さん

「分子モーター」発見で注目された広川信隆・東京大特任教授=中村藍撮影

広川信隆(ひろかわ・のぶたか)さん(70)

 人体ではどのように光や痛みなどの刺激が脳に伝わるのか−−。この根源的な問いに挑み続け、メカニズムを明らかにしてきた。

 人の全身に張り巡らされた神経細胞同士の接合部はシナプスと呼ばれ、神経伝達物質を受け渡すことで刺激が伝わることは分かっていた。注目されたのは、このメカニズムに欠かせない「分子モーター」と呼ばれる構造物を1992年に発見したことだ。例えるなら、シナプスへ情報伝達に必要な物質を運搬するトラック。「10万分の1ミリほどの大きさだが、生命活動を支えている」

 この発見には、自ら考案した装置が貢献した。熱伝導に優れた純粋な銅板を液体窒素で冷やし、真空中で神経…

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