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若者ら150人失踪 過激派、予備軍勧誘か

人質テロ事件の現場近くへ献花に訪れる人たち=ダッカで2016年7月7日、小出洋平撮影

 【ダッカ岩佐淳士、金子淳】バングラデシュの首都ダッカで日本人7人が犠牲になった人質テロ事件が起きてから8日で1週間となる。イスラム過激派メンバーとみられる実行役の容疑者らは有名私大などで学んでいた若者たちで、数カ月以上前に行方不明となっていた。バングラ国内では失踪した若者が150人以上いるとされ、「テロリスト予備軍」として一部は過激派に勧誘された疑いもある。過激思想の広がりに脅威が強まるなか、7日には中部ショラキアで爆発事件が発生、3人が犠牲となった。

 捜査当局が実行役と断定したのは6人。5人は治安部隊が突入した際に射殺され、1人は逮捕された。実行グループの多くは裕福な家庭で育ち、学歴も高かった。彼らは現場のレストランで「アラー・アクバル(神は偉大なり)」と叫び、銃を乱射。リーダー格のニブラス・イスラム容疑者(24)はインターネットでイスラム過激派リーダーの発言を常時チェックするなど、過激思想に染まっていた。

 警察は4日、突入作戦時には人質側にいた元大学講師、ハスナット・カリム容疑者を逮捕。若者たちを過激派組織に勧誘した「指導者」とみて調べている。カリム容疑者はイスラム容疑者が通っていた有名私大の講師だった。

 バングラでは大学生や高校生など20代前後の若者をターゲットに、過激派組織が勧誘活動を活発化させていると言われる。地元メディアによると、国内で150人以上の若者が行方不明となっており、中東などで過激派組織に加わっているのではないかとの見方も出ている。

 ダッカ市内に住む男性(43)は「数年前、バイクに乗った男がモスク(イスラム教礼拝堂)付近で地元の若者を集めていた」と話す。そこにいた2人が後に過激派による殺人事件で逮捕されたという。

 バングラ政府は過激派や反体制派の取り締まりを強化し、先月に1万1000人以上を逮捕。カーン内相は取材に「この半年間で過激派の摘発に力を入れ、90%は拘束した」と強調する。一方、こうした強硬姿勢が反発を生みテロを招いたとの指摘もある。

 事件の背後組織について、バングラ当局は、犯行声明を出した過激派組織「イスラム国」(IS)の関与を否定し、国内のイスラム過激派組織「ジャマトル・ムジャヒディン・バングラデシュ」(JMB)だと指摘する。だが、イスラム容疑者の友人は取材に容疑者から「ISに入った」と打ち明けられたと証言。JMB自体がIS系の組織であるとの指摘もあり、ISが何らかの形で関与した疑いは強い。

 ISは人質事件後にバングラで新たなテロを予告する動画を公開。バングラ人とみられる3人が、テロは「お前たちが負けるまで繰り返される」と訴えた。3人は元歯科医らや名門大の元学生とみられている。

 バングラは7日、ラマダン(イスラム教の断食月)明けの祝祭を迎えた。同日朝、中部ショラキアの学校前を銃やなたで武装した若者たちが襲撃。地元メディアなどによると、警官や女性ら少なくとも3人が死亡、14人が負傷した。近くでは礼拝が行われ、国内最大規模の30万人が集まっていた。現時点でイスラム過激派などによる犯行声明は出ていない。

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