メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

今週の本棚

鴻巣友季子・評 『遠読−<世界文学システム>への挑戦』=フランコ・モレッティ著

 (みすず書房・4968円)

十数年来の世界文学ブームの火付け役

 「遠読」とは聞き慣れない言葉だが、原典を精密に読むclose reading「精読」に対して、distance(距離)をとって読むという意味であり、「翻訳を介して読む」という手段が含まれる。二十世紀の半ば過ぎまでは、欧州とせいぜい米国の文学を視野に入れていれば、「世界の文学」は語れた。しかしポストコロニアル以降、欧州言語による文学だけを比較しているのでは間に合わなくなった。とはいえ、世界中の作品を原典で読み尽くしてから研究にかかるのは不可能だ。

 そこで、モレッティはまず全体図を捉えるため、コンピュータ解析や、地図・樹系図などのビジュアルツール…

この記事は有料記事です。

残り1929文字(全文2235文字)

おすすめ記事

毎日新聞のアカウント

話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 神戸で市バス、多数はねる 男性1人死亡、女性2人心肺停止 64歳運転手逮捕
  2. スリランカで6カ所爆発、129人以上が死亡 教会やホテル標的
  3. 池袋暴走、ドラレコに音声 87歳男性「あー、どうしたんだろう」同乗の妻の問いに
  4. 1.3メートル「都内一低い」ガード下 頭上すれすれ電車が通る
  5. 池袋暴走事故 亡くなった松永さん親族ぼうぜん「だまされているような」

編集部のオススメ記事

のマークについて

毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです