メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

今週の本棚

本村凌二・評 『環境文明論−新たな世界史像』=安田喜憲・著

 (論創社・5184円)

生命慈しむ心育てた日本人の役割

 文明は文字とともに始まる。この常套句(じょうとうく)も昨今では通用しなくなったらしい。考古学の蓄積は文字の彼方(かなた)にある文明の足跡をも浮び上らせる。

 一九五二年、敗戦から立ち直りつつある日本で今西錦司隊長の率いるマナスル遠征隊が組織された。カトマンズ盆地を見下ろす丘の上から、この地の森の生態系は中国の長江流域を通って、日本列島にまで連なっているという発見が生まれる。この発見は後に「照葉樹林文化」論として世に出ることになる。

 その背景には「共通の森の生態系に同質の文化がある」という考え方があり、「森林環境文明論」の烽火(ほ…

この記事は有料記事です。

残り1217文字(全文1511文字)

毎日新聞のアカウント

話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 2019年のGW 10連休が浮き彫りにする労働格差
  2. システム障害 札幌地下鉄で運行停止 乗客一時閉じ込めも
  3. 東日本大震災 県内の大気中の放射線量 /埼玉
  4. 香港 高速鉄道、例外的な法律適用 中国の影響懸念
  5. 個人情報 本物のパスワード記載「脅迫メール」が横行

編集部のオススメ記事

のマークについて

毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです