メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

【お知らせ】現在システム障害のため一部の機能・サービスがご利用になれません
さて、何とす

56歳のがん闘病つれづれ/32 人気ない放射線治療 文句言える まだ大丈夫、か /神奈川

朝1回分の飲み薬。朝昼夕と寝る前に分け1日に40錠ほどを飲む。これに週1回の点滴。多いのか少ないのかよく分からないが、これがなければ“日常生活”はままならない……

 ここ3カ月ほど、体調のいい日が続いている。だいぶ間があいたが、体調のご報告。

     元旦に引いたおみくじは「大吉」だった。いい運が巡って来るかと思っていたが、しばらくしてから、徐々にお尻のあたりの痛みが強くなった。突然、尻から濁った色のうみが出て来た。奥にできていたおできがつぶれたのだろう。情けないが紙おむつ生活に入った。

     がんセンターでがんそのものについて検査をすると、変化はなし。とりあえず安堵(あんど)したが、痛みはとれず、紙おむつもとれず。

     どうにも痛いので、がんの状況を改めて調べることにした。すると、やはり尾骨につながる仙骨への浸潤が少し進んでいることが分かった。投与していた2種類の抗がん剤のうち、アバスチンの効きが悪くなったようだ。

     そこで放射線治療で痛みを取ることにした。がん細胞を焼いて大きくなるのを防ぎ、小さくなったらもうけものという治療だ。CTでがんの位置を測る。あおむけに寝て、腰の部分の上と左右の計3カ所に黒色の×マークが付けられる。後にそこを目がけて放射線が照射される。

     1週間後、放射線の機器の下に寝かされる。マークが消えかかっている。医師に「すみません」と言うと「とりあえずの目安。今、正確に測定します」の返事。だいぶ気にして、少し消えかかっては黒色ペンで書き足していたのに、気を使って損をしたような……。

     腰の上で大きな羽根のようなものがぐるりと回る。「ジーッ」という音がする。照射自体は計約3分もかからない、黙って寝ているだけ。痛くもかゆくもない。医師に伝えると「そうでしょう。すぐ終わるでしょう。でも放射線は人気ないんです」と意外な返答。聞くと「放射線=核」で「怖い」というイメージも一つの要因という。「違うんだけどなぁ」と残念そうだった。

     照射は週1回で計16回。痛みは完全に取れた。ただ尻のそばにただれができた。放射線は一歩間違うと、腸などに損傷を与えるという。ただれはその一種だが、外用薬で治した。時間とともにおできも収まった。紙おむつ生活ともサヨナラ。

     抗がん剤を分子標的薬のアービタックスに変えた。まだ他にも使える抗がん剤はあるようだ。週に1度の点滴で時間は取られる。とはいえ、体への負担は軽くなったので、基本的に午前投与、午後仕事で過ごしている。

     薬は1日約40錠、週に1回の点滴が“日常生活”。痛いだの、痛くないだの、文句が言えているうちは、まだまだ大丈夫、か。【松永東久56歳】=随時掲載


     この連載についてのご意見やご感想、病気にまつわる体験談を募集します。

    〒231−0005 横浜市中区本町1の3 毎日新聞横浜支局

    ファクス(045・211・2475)、メール(yokohama@mainichi.co.jp)

    毎日新聞のアカウント

    話題の記事

    アクセスランキング

    毎時01分更新

    1. 日産会長逮捕 ゴーン神話「数字の見栄え良くしただけ」
    2. 暴行容疑 元レスラー長与千種さんの髪つかむ 男を逮捕
    3. 高校野球 練習試合で頭に死球、熊本西高の生徒が死亡
    4. 日産 ゴーン会長を解任へ 「会社資金を私的に流用」
    5. 日産会長逮捕 再建神話、地に落ち 社員に衝撃と動揺

    編集部のオススメ記事

    のマークについて

    毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです