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「差別受けた」6割 「理解不十分」7割

差別やいじめの経験は?

本紙アンケート

 言葉が出にくい吃音(きつおん)を抱える人々を対象に毎日新聞が当事者団体などの協力で全国アンケートを行ったところ、6割強が「学校や職場でいじめや差別を受けた」と回答した。「吃音への社会的理解や支援が不十分」との回答は7割近くに達し、吃音への無理解や社会的支援の欠如が浮き彫りになった。症状を抱える人は100人に1人程度とされるが、当事者団体によると吃音によるいじめや差別の実態を明らかにする調査は過去に例がない。

 アンケートは今年2〜6月、各地の自助グループを束ねるNPO法人「全国言友会連絡協議会」(全言連、東京都豊島区)や、名古屋市のNPO法人「吃音とともに就労を支援する会」(どーもわーく)などの協力で実施。20〜80代の80人から回答を得た。

 「吃音が原因で学校や職場でいじめや差別など不利益な扱いを受けた経験はあるか」との問いに、50人が「はい」と回答。「吃音への社会的理解や支援は足りていると思うか」には、55人が「不十分」とした。

 理解などが「不十分」な理由について、「正しい知識を持つ人が周りに少ない。『あがり症』や『よくかむ人』くらいの認識にとどまっている」「法的支援を受けられるはずなのに、福祉・医療の現場で(吃音が)ほとんど知られていない」などの意見があった。

 また、「現在の就労は吃音者に不平等。(面接などで)配慮が必要だ」「中学や高校に『ことばの教室』のような通級指導(障害の状態に応じた特別な指導)の場がほしい」「保健体育の教科書に吃音を載せるべきだ」との声があった。吃音に対する社会的偏見を踏まえ「できれば誰にも知られたくない。隠し通したい」と望む人もいた。

 一方、「吃音の症状を改善・克服したいと考えているか」との問いには、67人が「はい」と回答。12人が「個性と考えている」などを理由に「いいえ」と答えた。

 集計を踏まえ、全言連の南孝輔理事長は「社会で不利益を被る吃音者は潜在的にはもっと多いと感じている」と指摘。「障害者の不当な差別的扱いを禁止する障害者差別解消法が今年、施行された。身近な障害である吃音のことを人々にもっと知ってほしい」と訴えている。【遠藤大志】


吃音

 一般的に「どもり」と言われる発語障害。典型的な症状は「た、た、た、たまご」などと単語の一部を繰り返す▽「たーーまご」などと一部を長く伸ばす▽「……ったまご」と出始めで詰まる−−など。吃音者の多くが「話すとまたどもってしまうのではないか」という予期不安を抱え、症状を隠そうとしたり、コミュニケーション自体を避けたりする傾向がある。三島由紀夫の小説「金閣寺」や、吃音に苦しんだ英国王ジョージ6世の史実に基づく映画「英国王のスピーチ」など文学や映画のテーマになった。

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