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大阪地裁支部、無罪判決…警察が誤認現行犯逮捕

 南海電車の車内で2014年12月、乗客の女性に痴漢をしたとして大阪府迷惑防止条例違反罪に問われた兵庫県の元会社員の男性(26)に対し、大阪地裁堺支部(渡部市郎裁判官)が昨年8月、無罪判決(求刑・罰金40万円)を言い渡したことが分かった。弁護人の藤野恵介弁護士が明らかにした。警戒中の大阪府警の捜査員が男性を取り押さえたが、結果は誤認逮捕で、検察側は控訴を断念した。

 「全国痴漢冤罪(えんざい)弁護団」の生駒巌弁護士によると、警察官が現行犯逮捕したケースの無罪は極めて珍しい。

 通勤中だった男性は南海高野線・堺東駅(堺市堺区)に停車中の電車内で14年12月4日朝、20代だった女性の下半身を触ったとして起訴された。

 判決によると、女性はこの約2週間前、同じ車内で男性に似た人物に痴漢されたとして府警に被害相談。12月4日は、鉄道警察隊の捜査員3人が女性に同行し、警戒した。

 当時、大阪狭山市に住んでいた男性はその前の北野田駅から乗車し、女性のすぐ後ろに立つことになった。捜査員は女性の指摘で様子を見ていた。堺東駅で降りようとした女性が「痴漢された」と申告したため、捜査員は男性を駅に降ろし、現行犯逮捕した。

 男性は「車内は満員で手のひらが女性に触れたかもしれないが、痴漢の意図は全くなかった」と関与を否定。電車が堺東駅に到着した時、座席が空くと考え、立っていた場所から移動しようとしていたという。

 判決は「手の接触は女性が着ていた厚手のコートの上からで、ごく短時間」と指摘。乗客をかき分けて動いたという男性の行動は捜査結果からも不自然な点はなく、「痴漢の意図があったと認定できない」と結論付けた。

 また、検察側は約2週間前の被害も男性の関与を疑い、「以前から女性を標的にしていた」などと主張した。渡部裁判官は以前の相手と男性が同一人物か確証がない点などを挙げ、「証拠不十分の中、これを本件の立証に用いるのは不適切」と検察側を批判した。

 府警は「コメントは控える」としている。【向畑泰司】

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