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NHK受信料、支払い義務ない

NHK放送センター=東京都渋谷区で、山本晋撮影

さいたま地裁判決 埼玉・朝霞市議の訴え認める

 テレビを視聴できるワンセグ機能付き携帯電話しか持っていない場合に、NHKに受信料を支払う義務があるかが争われた訴訟で、さいたま地裁は26日、支払い義務はないとの判決を言い渡した。大野和明裁判長は「携帯電話の所持者は放送法上の『受信設備を設置した者』に該当しない」と判断した。ワンセグ携帯所持者の受信料支払い義務を否定した初の司法判断とみられる。

 原告は埼玉県朝霞市の男性市議。自宅にテレビはないが、ワンセグ機能付きの携帯電話を持っていた。このため、受信料支払いの前提となる受信契約を結ぶ義務があるかNHKに確認したところ「義務がある」と回答されたため、NHKを相手取り、義務がないことの確認を求めて提訴した。

 放送法64条1項は「NHK放送の受信設備を設置した者」は、受信契約の締結義務があると定めている。裁判では、ワンセグ携帯所持者が「設備を設置した者」に当たるかが争点の一つとなった。

 原告側は「電話を『携帯』しているだけでは設備を『設置』したとはいえない」と主張。NHKは「設備が一定の場所に置かれているか否かで区別すべきでない。放送法の『設置』には『携帯』の概念を含んでいる」とし、契約締結義務があると反論した。

 判決は「別の条文は『設置』と『携帯』を区別しており、NHKの主張には無理がある」と指摘。受信料負担の要件は、税金などと同様に明確にする必要があるとして、契約義務はないと結論付けた。

 判決後、原告の市議は「NHKの間違った法解釈で契約をさせられた人もいる。判決を受けて真摯(しんし)な対応をしてほしい」と話した。NHKは「ただちに控訴する」とのコメントを出した。【内田幸一】

 【ことば】ワンセグ放送

 携帯端末向け地上デジタル放送の名称。地デジは各国に割り当てられた電波の帯域を13区分(セグメント)に分割して情報を送るが、そのうち1区分を使うため「ワンセグ」と呼ばれる。移動中でも途切れず見ることが可能で、消費電力も小さい。

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