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比に大型巡視船…首脳会談で供与表明

 【ビエンチャン影山哲也】東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議に出席するためラオスの首都ビエンチャンに到着した安倍晋三首相は6日、フィリピンのドゥテルテ大統領と初めて会談した。首相は、南シナ海の警備にもあたるフィリピン沿岸警備隊の能力向上に向け、全長約90メートルの大型巡視船2隻を供与すると表明した。フィリピンと連携して中国の海洋進出をけん制する狙いだ。同行筋によると、国連人権高等弁務官事務所が非難するドゥテルテ氏の麻薬対策に関するやり取りはなかった。

     ドゥテルテ氏は、南シナ海権益に関する中国の主張を退けた仲裁裁判所判決について「裁判結果は尊重されるべきだ」と述べつつ、「中国との対話は今後も行う」と語った。首相は「大統領の立場を支持する。国際社会が法の支配の重要性を訴えていくことで、ぜひ両国が協力していこう」と応じ、早期来日も求めた。

     日本は全長約40メートルの巡視艇10隻の供与を決めている。大型巡視船の供与は初めてで、約165億円の円借款で建造して渡す。首相は会談で「安全保障・防衛協力を今後も進めたい」と述べ、ドゥテルテ氏は「巡視船によって南シナ海でのプレゼンス(存在感)を向上できる」と謝意を表した。また、海上自衛隊の練習機TC90を最大で5機、比海軍に貸与することでも正式合意した。2月に日比両政府が締結した防衛装備品・技術移転協定に基づく初めての貸与となる。

     安倍首相は6日夜(日本時間同)、ASEAN議長国ラオスのトンルン首相とも会談し、南シナ海問題の平和的解決に向けた協力を確認した。安倍首相は会談で「法の支配」重視の考えを強調。トンルン首相は「南シナ海の平和と安定、非軍事化を望んでいる」と応じた。両首脳は、ラオスが2020年までに後発開発途上国から脱却することを目指す「開発協力共同計画」をまとめ、発表した。

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