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北陸新幹線

小松−仙台線に逆風 搭乗率4割台に

壇上で石川観光をPRするキャラクターのひゃくまんさん=仙台市青葉区の藤崎百貨店で2015年9月21日、石川県誘客戦略課提供

 空路として唯一、北陸と東北を結ぶ小松−仙台線が、昨年3月の北陸新幹線金沢開業後、逆風に見舞われている。昨年度の搭乗客は前年度比で約3割減少。北陸−東北間は新幹線で移動時間が大幅に短縮され、多くの利用客が鉄道にシフトしたとみられる。搭乗率は採算ラインとされる7割前後を大きく下回り、苦戦が長期化すれば撤退の可能性もある。

 「仙台線が新幹線開業の直撃を受けるとは思わなかった。支店だけではなく、本社にとっても盲点だった」

 全日空金沢支店の岩沢靖マネジャーは厳しく受け止める。同社にとって小松−羽田線の利用客減は織り込み済みだったが、仙台線は想定外だった。

小松−仙台線の利用状況

 仙台線は全日空とアイベックスエアラインズ(IBEX)が共同運航している。全日空によると、新幹線開業前の2014年度は搭乗者が5万3912人で、搭乗率は59・4%。それが、開業初年の15年度は28・7%減の3万8461人となり、搭乗率も44%に落ち込んだ。

 IBEXは採算ラインの搭乗率を65〜75%と設定しており、広報担当者は「大きく減り、強い危機感がある」と話す。

 鉄道で金沢−仙台を行き来する場合、新幹線開業前は、越後湯沢(新潟)と大宮(埼玉)の2駅で乗り換えが必要で、最短でも片道約5時間かかった。

 開業後は、北陸新幹線と東北新幹線の利用で乗り換えは大宮だけになり、約3時間半に短縮された。

新幹線を利用した金沢駅から仙台駅までの経路

 一方、仙台線は片道約1時間で利用時間だけでみれば圧倒的に速いが、岩沢さんは「出発・目的地と空港までの移動時間もある」と指摘する。

 また、本数の多い新幹線に比べ、仙台線は1日2往復で、現行ダイヤも小松発が午前8時、午後6時15分と朝夕に偏っていることも背景にあるとみられる。

 石川県は昨年度、宮城・福島両県の地元テレビ局に石川の特集番組の放映を提案したり、仙台市の百貨店で観光物産展を企画したりして、PRに努めてきた。ただ、こうした取り組みが結果的にもっぱら新幹線の利用を後押しする形となっている。

 仙台線は依然苦戦が続いているものの、今年度は4〜6月で前年同期比12.4%増の1万697人、搭乗率47.2%と持ち直した。

 県の竹内政則・誘客戦略課長は「今後、仙台線のてこ入れをしたい」と話し、全日空の岩沢さんも「新幹線に1度乗りたい人が一巡すれば、空の便への利用客が戻ってくる可能性もある」と期待している。【中津川甫】

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