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余録

温暖化防止の国際会議で各国が大きな部屋を一つずつ使用するなか…

 温暖化防止の国際会議で各国が大きな部屋を一つずつ使用するなか、日本政府代表団だけが省庁別に小部屋を七つも使っていたことがあった。省庁で利害が異なるため別々に話し合って後から方針をすり合わせた方がやりやすいからだそうだ▲「日本が会議で明確な主張を示せていない原因がこの部屋割りに表れている。自国の省庁間でさえ連携をうまく図れない交渉団が、外国とどうやって渡り合えるというのだ」。小紙はその時のスイス代表団員の指摘を伝えていた。いや、縦割り行政おそるべしである▲ではこの調査結果はその数字通り事態の改善を示しているのか。それとも問題が他の役所の縄張りに潜伏しただけなのか。15歳から39歳までのひきこもりの人が全国で54万1000人いるという内閣府の推計のことである▲この数は6年前の調査に比べ15万人の減少という。内閣府は「ひきこもりの人への支援がある程度効いたのだろう」と評価する。しかし前回の調査で全体の24%近かった35〜39歳の年代層は、40歳を超えた今では調査対象から外れてしまった。その実態は分からない▲ひきこもりの長期化、高年齢化が指摘される中で40歳以上が調査対象外とは何とも奇怪である。聞けば内閣府の推計は若年層への対策が目的で、上の年代は厚生労働省の担当らしい。しかし基礎的なデータもないまま、さらに深刻の度を加える問題に取り組めるのか▲ひきこもりの長期化で教育や福祉、医療の支援の網からこぼれ落ちてしまう当事者や家族たちである。その窮状をさらに潜伏させてしまう行政の部屋割りはすぐさま改めてもらわねばならない。

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