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コンクリ床、ベンゼン拡散防止効果は未確認

 東京都の築地市場(中央区)からの移転が延期された豊洲市場(江東区)の主要な建物下に盛り土がされていなかった問題で、都が代替措置として建物に設けたコンクリート製の床(厚さ35〜45センチ)について、有害物質ベンゼンの拡散防止効果は確認されていないと専門家が指摘した。豊洲市場の土壌汚染対策を検討した外部有識者による専門家会議の座長、平田健正・放送大学和歌山学習センター所長が、毎日新聞の取材で明らかにした。

     平田氏によると、専門家会議で「4.5メートルの盛り土」を提言したのは、盛り土によって地上でのベンゼン濃度が大幅に下がることが確認できたためで、コンクリート製の床で遮った場合の調査や検討はしていないという。

     都は、コンクリート製の床について「土壌汚染対策法(土対法)でベンゼンの拡散を防ぐには厚さ10センチ以上のコンクリートで遮断すればいいと定められている」と説明した。これに対し平田氏は、この規定は汚染土が外からの圧力で飛散するのを防ぐことが目的で、揮発したベンゼンの拡散を防ぐためのものではないと述べた。

     土対法施行規則は汚染土壌の封じ込め法として「鋼製の板などで囲み、厚さ10センチ以上のコンクリートか厚さ3センチ以上のアスファルトで覆う」としている。平田氏は「土対法は汚染土をどう扱うか定めた法律で、土壌から出る揮発性ガスの取り決めはない」と語った。

     平田氏は、都が独自の判断で建物下を空洞にしたことに関し「コンクリートに揮発したベンゼンの拡散防止効果があるかどうかは確認されていない。都は土対法の解釈を誤っているのではないか」と疑問を呈した。その上で「ルールにないことをするのだから、専門家会議への説明が必要だった」と話した。

     都の担当者は「土対法の趣旨は理解している。建物下は地下水の水質を管理し、上昇しないようにポンプでくみ出しているので、高濃度のベンゼンは発生しないと考える」と語った。【川畑さおり】

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