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余録

「あなたはお金で幸福を買えると思うか…

 「あなたはお金で幸福を買えると思うか。買えるなら何を買うか」。神様が尋ねると、フランス人が言った。「私はワインとチーズがあれば幸せです」。イタリア人は「私はサッカーとパスタがあれば幸せ、それ以上望みません」▲その次は日本人だった。「買えるのならもちろん買いますよ。あと、領収書をお願いします」−−早坂(はやさか)隆(たかし)さんの「世界の日本人ジョーク集」(中公新書ラクレ)にある国民性ジョークである。「神様の領収書」が経理担当者や税務署に通用するのかどうかは知らない▲こちらは書かれた金額をちょちょいと1桁増やしたり、白紙の金額欄にありもせぬ会合の経費を生じさせたりする「神の手」による領収書の話だ。富山市議会で政務活動費の不正取得が次々に発覚、自民会派や民進系会派の議員辞職が続いて市民をあきれさせている▲政務活動費の不正と聞いて誰もが思い出すのは、世を驚かせた2年前の兵庫県議の号(ごう)泣(きゅう)会見だろう。先だっては「制度の信頼を損ねた責任は重い」と指弾するその有罪判決を聞いたのに、またも偽造領収書による不正のニュースを聞かねばならぬのはどうしたことか▲今さら何だが政務活動費は政策立案を支援する公費である。それが各会派に前払いされていたから、領収書を作って使い切らないと損だという感覚がまかり通った。会派でプールしたお金を選挙資金にしていたケースもある。会派のチェック機能などまるでなかった▲今ではネットに領収書を公開し、市民に監視してもらう議会も増えているという。住民の代表たる矜(きょう)持(じ)と自律を少しは見せてほしい地方議会の「神の手」封じだ。

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