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余録

うけないギャグで客席が…

 うけないギャグで客席が微妙な空気になったところで、「このネタのどこが面白いかと言いますと」と笑いをとる。昔なつかし初代林(はやし)家三平(やさんぺい)の「すべり芸」だ。もっともギャグが「すべる」という表現、使われ出したのは20年ほど前からという▲うけないばかりでなく、気まずいムードを生み出してしまうここ一番のギャグのすべりである。民進党の新代表選びでまず世の耳目を集めたのは、退任する岡田克也(おかだかつや)代表に対する蓮舫(れんほう)氏の発言、「大好きだけれど、本当につまらない男」という冗談の大すべりだった▲代表選では自らの強みとして「発信力」をアピールした蓮舫氏だが、自信のあるところにこそつまずきの石が潜んでいる。話術の巧みさはちょっとのズレで周囲を引かせてしまう。二転三転した二重国籍問題への対応も、意識していなかったズレの結果かもしれない▲もともと蓮舫氏の政治家としての資産ともいうべきその多文化的背景である。二重国籍も指摘された時点で率直な説明と、適切な措置がなされていれば資質を問われるたぐいの話ではなかった。すべった判断が生み出す気まずいムードは時に致命傷となる政治である▲野党第1党の女性党首は土井(どい)たか子氏以来となる蓮舫民進党新代表が選出された。だが米国でクリントン氏が当選すれば米独英、隣の韓国がそろって女性リーダーをいただく時代である。まずは政権を担える党にして、初めてうんぬんできる「ガラスの天井」だろう▲「人への投資」を代表選で訴えた蓮舫氏だった。今後はお得意の発信力にもまして政策の構想力において「すべらない話」を十分に仕込んでほしい。

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