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連載小説 ストロベリーライフ

/1 悪い知らせは固定電話から 作・荻原浩 題字・画、佃二葉

=画、佃二葉

 会社を辞め、独立した人間は誰しも、一度ならず思う。

 電話は怖い。

 会社に勤めていれば、オフィスの電話がいくら鳴ろうが、それは職場のBGMのようなもので、着信音にいちいち心をかき乱されたり、音が刃(やいば)になって心臓に刺さったりすることもない。

 だが、たった一人でオフィスを構えている場合、突然鳴り響く電話は、すべてが自分に対するなにがしかの要求か告知の前奏曲なのだ。

 通常の業務連絡ならメールで済む。もしくは携帯にかかってくる。友人からの酒の誘いも同様。わざわざ電話…

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残り2928文字(全文3164文字)

荻原浩

さいたま市出身。成城大卒。1997年「オロロ畑でつかまえて」で小説すばる新人賞を受賞してデビュー。「海の見える理髪店」で第155回直木賞受賞。東京都在住。

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