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連載小説 ストロベリーライフ

/2 うちの親にかぎって 作・荻原浩 題字・画、佃二葉

=画、佃二葉

 親父が倒れた?

 口から最初にこぼれ出たのは、間抜けなひと言だった。

「なにそれ?」

 恵介(けいすけ)の父親は六十九歳、いや、ついこのあいだ七十になったんだっけ。古希のお祝いの品を贈ったほうがいいんじゃないか、という美月(みづき)の言葉を一笑に付(ふ)したばかりだ。「いいのいいの、嫌がられるだけだって。還暦に、姉ちゃんたちと赤いダウンベストを贈った時だって、喜ぶどころか怒り出したんだぜ。ジジイ扱いするなって」

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残り2654文字(全文2859文字)

荻原浩

さいたま市出身。成城大卒。1997年「オロロ畑でつかまえて」で小説すばる新人賞を受賞してデビュー。「海の見える理髪店」で第155回直木賞受賞。東京都在住。

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