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酒のネット販売

無免許が横行、オークションで高値

国税当局、摘発を強化中

 ブランデーや焼酎など酒の不正な転売ビジネスが後を絶たない。酒類販売に必要な免許を持たないまま、入手した高級酒をインターネットのオークションで高値で売りさばく−−。国税当局は神経をとがらせ、摘発の手を強めている。

     大阪国税局は昨年、一般家庭から買い取った酒を無免許でネット転売していた大阪市中央区のリサイクル会社(当時)を、酒税法違反で摘発。複数の営業所に保管してあったウイスキーなど計約1700本を没収した。

     「免許が必要だとは知らなかった。自分の認識が甘かったとしか言いようがない」。社長(39)は9月末、毎日新聞の取材に応じた。

     本社はオフィス街のビル一室にあった。買い取り対象は酒のほか、腕時計やオーディオなどの不用品。従業員は次々と一般家庭に電話をかけ、訪問を希望した人の自宅を一人で1日5、6軒回る。

     買い取った酒はすべて大手のオークションサイトに出品。高級ブランデーの「レミーマルタン・ルイ13世」や「ヘネシー」などを扱い、酒だけで月六、七百万円を売り上げていたという。

     無免許が明るみに出たのは、会社が税務署に出した酒類販売業免許の許可申請がきっかけだった。社長は「人づてに無免許販売で摘発された会社があると聞き、申請をやらなきゃまずいと思った」。

     国税局は審査の過程で、この会社がネットオークションで酒を販売している実態を把握。昨年秋ごろ調査に入り、出品中のものと同じ酒が営業所に保管されているのを確認した。この数年で一升瓶(1.8リットル)に換算し1万本近くを販売していたとして、摘発した。

     同社は罰金相当の約20万円を納付し、大阪府外に本社を移した。社長は「反省した。だが、オークションサイトでは酒がたくさん取引されており、無免許の業者は他にもいるはずだ」と語った。【服部陽】

    個人でも「販売継続で業務」に 無免許で摘発対象に

     国税庁によると、酒類の無免許販売での摘発は2005年度は全国で8件だったが、13年度は46件に増え、14年度も39件だった。九州地方では、会社員や自営業者らが無免許で焼酎などを個人販売していたことが11年に発覚。摘発されたのは46人で、売り上げは総額18億円に上った。増加傾向の背景には、ネットオークションがあるとみられる。

     オークションサイトでは、入手困難な日本酒や焼酎などに定価の数倍もの高値が付くことが少なくない。プレミア焼酎と言われる鹿児島の芋焼酎「森伊蔵」は定価が2808円(税込み)だが、2万円程度で頻繁に取引されている。

     酒類の販売業を営むには、税務署長の免許が必要だ。個人でも販売が継続していると業務とみなされ、無免許の場合は摘発される。罰則は1年以下の懲役、または50万円以下の罰金。大阪国税局は「違法行為が確認されれば、厳正に対応する」と話す。

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